現実逃避
はじめ

 仕事に疲れてベッドに倒れ
 布団にくるまり丸まって深い夢の中へ帰る
 本当の僕は夢の中で生活しているのだ
 ジャングルで狩りをしたり 海で漁をしたり 畑で収穫したりだ
 君もまだ生きている
 気が付くと現実に来ている
 僕は心を虚ろのままにしたまま社会に出て夢遊病のように働く
 実感が湧かない ただ減ることの無い労働を機械的にこなしているだけだ
 モダン・タイムス
 他人に無関心な人々を乗せた満員電車に揺られて朝夜会社と自宅を行き来する
家路に着き 食事を取ることも忘れ 床にぐったりと倒れる
 もうすぐ早朝だ
 しかし夢の中で自分に都合のいい者達が手招きしている
 軽く微笑んで僅かな眠りに就く
 僕はあらゆることをし あらゆる夢を叶える
 現実でその経験を生かせられない自分がいる
 希望を抱いて明日を生きようと考え方が変わった自分がいる
 雀が外の外で忙しなく鳴いている
 もう出勤の時間だ
 僕はゆっくりと瞼を開け 視界に部屋が映った
 さぁ出掛けよう
 眩しい太陽の下 扉を飛び越え 外に飛び出した
 夢は現実で叶えるもの
 笑顔で駈ける
 良い具合で汚れた駅へ向かって
 満員電車の人々は僕を歓迎している!!


自由詩 現実逃避 Copyright はじめ 2007-03-09 17:57:01
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