愛と死の狭間で彷徨いながら
はじめ

 また孤独の時間がやって来る
ぐるりと一周 また一周してきた
 この時間帯になると胸が苦しくなる
 はたから見れば孤独のようには映らないが
 内面から見てみると完璧なる孤独だ
 僕は宙を見つめながらぼんやりとしている
 死の恐怖を感じる
 恐怖の果てに君への想いがある
 脆くも頑丈な君への想い
 胸が肺炎を起こしたように痛い
 孤独を感じる時の痛みと違う
 でも激しい痛みの後柔らかくて暖かいものに満たされる
 君のことを想うと世界で殺人が起きているなんて思えないよ
 全てが強力なネットワークで繋がっていて安全のような気がする
 でもそんなことないんだね
 苦しくて詩が書けないよ
 今夜の闇は僕に優しい
 親密な気分にさせてくれる
 闇を近くに招き寄せる
 渦を巻いて近づいてくる
 呼吸が楽になってきた
 孤独の時間が過ぎようとしている
 至福の時がやって来る
 僕は君に逢えたら
 本当の人生が始まるような気がする
 幸せになれる


自由詩 愛と死の狭間で彷徨いながら Copyright はじめ 2007-03-07 17:44:39
notebook Home