あすか。






雨に唄えば、何かがころげおちてくるから、月を眺めてたんだ。
子供の頃、聴いてた愛しい人の声を探してるんだ。

雨の日は、ただ雨の匂いがするだけで濡れてもすぐに乾いた空気に肌を晒してるだけだった。



雨の日は、ただ切なくて、押し殺した感情を消してくれる。
冷たい風にあなたの手、温もりのある音がやさしく撫ぜる。

いつからか、私の向かいにあなたの声と座を

忙殺された日常を取り戻すべくあなたの部屋にゆだねるだけ。


遠く
ただ遠くても
弦に乗せる旋律を

忘れぬように
忘れぬように







雨の日に想いを寄せる、愛しいあの人が唄えば、忘れられる、いつでも。




自由詩 あすか。 Copyright  2007-03-03 00:24:30
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