恋し夜
明日葉

まっくら黒に浮かぶ自販機の
あったかい、を見つける度に
マフラーの先っぽに火が灯る


あの人に逢いたい


抱き合った時、
ぶ厚いコートごしに
ジリジリとした体温を感じたい



これで3枚目の毛布を掛け
ほんとのあたたかさ、を欲し
投げやりなメールで時が更ける


あの夜を止めたい


全身が凍る迄、
しおれた雪を喰おう
口を付けたところから白む朝



自由詩 恋し夜 Copyright 明日葉 2007-03-02 18:42:10
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