創書日和。炎 【春の焚火】
佐々宝砂

朝まだき春の焚火のやはらかく

四十雀日雀春田の修飾符

曾祖父は清水一家や忘れ汐

春の海見やり枯木に火を点ける

野火猛る猛れども焼き尽くさずに

焚火して未だ青春の語を背負ふ

かたちなき炎にかたちを与ふ我

炎にも名告りはありや春来る

炎よおまへのために木を切らう

珈琲のいつのまに冷め二月尽


俳句 創書日和。炎 【春の焚火】 Copyright 佐々宝砂 2007-02-28 14:50:36
notebook Home
この文書は以下の文書グループに登録されています。
創書日和、過去。