思い出だるま
美月朱恋

ほんのり赤い
あなたの頬
愛しくて
愛しくて
ぎゅっと抱き締めた
暖かかった

ふんわり白い
積もる気持ち
触れたくて
触れたくて
思わず飛び込んだ
冷たかった

覚えてる?
みんな真っ白なのに
あなたは赤くなって
私も赤くなって
そこだけ春のように

覚えてる?
涙色に染まった
あなたと私の
淡い記憶
今でも色褪せない

あなたとの季節が
辛くて
嫌になって
大きな雪だるまを作って
壊したよ

壊れたのは
雪だるまじゃなく


自由詩 思い出だるま Copyright 美月朱恋 2007-02-28 13:08:22
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