アタシの匂い
三架月 眞名子

ずっとなかった

アタシだけの匂い

キミは持っていたのにね


確かに香水せいだけじゃないのも

分かってたし

人ごみに紛れてしまったとしても

キミがアタシを嗅ぎ分けられること

ちゃんと知ってたけれど

でも不安だったんだよ

不確かなものを

確かにしたいと思ってたんだ


そして

アタシはとうとう出会ったんだ

自分の匂いに

キミがぴったりだと言ってくれた

柔らかな花の匂い

やっとやっと手に入った

この安堵感はなんなんだろうね


今度から

キミに会うときは必ず付けてくから

ちゃんと記憶に刻みつけてね

私の匂いを

一生忘れさせはしないから・・・


自由詩 アタシの匂い Copyright 三架月 眞名子 2007-02-24 22:27:50
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