予兆
ユキムラ

あたしの指に光るもの


あなたの視線を感じる度に、何故だか胸が苦しくなります。





「どうして・・・」





あたしは彼に、こんなにも愛されていると云うのに。



我が儘だね、あたし。

きっと今、心から満たされてしまっている事に不満なんだ。




満たさないで。いつも不安でいたいの。


あたしの安っぽい欲求なんて、一つだって叶えないでいて。


そう、何一つとして。




もっと冷たくしてほしい。あしらってほしい。


お願い


酷いこと、して








今、あたしは・・・


愚かすぎる、あたしは・・・


彼とは違う、あなたの視線に揺れています。






春、
柔らかな陽の光のせいでしょうか

それとも、
暖かな風のせいでしょうか


何だか今、とても落ち着かないのです・・・









こんなあたしを、貴方は責めますか?
軽蔑、しますか・・・?


自由詩 予兆 Copyright ユキムラ 2007-02-20 19:59:50
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