cry for the moon
三架月 眞名子

私はこぼす

  

   私に足りないもの
   ありすぎて浮かばないわ
   星に願いを
   月に祈りを捧げれば
   満月のように
   完璧な形を手に入れられるの?


と・・・


君は微笑む

    

   月のどこが完璧なのだろう
   あんなに表面はでこぼこしていて
   不ぞろいな石が山ほど転がっていて

   月が美しいのは
   沢山の傷を抱えていても
   自ら光を発することが出来なくても
   それでも輝こうとしているからなんだよ





私はまたこぼす

今度は瞳から

感情の雫として

    

   それなら
   私は太陽にはなれないけれど
   月にならなれそうな気がする


と・・・



そうして

君の肩にそっと頭を預ける




君はたぶん微笑んでいる



 




自由詩 cry for the moon Copyright 三架月 眞名子 2007-02-19 00:22:23
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