「 雨後のふたり。 」
PULL.







ひとつのポケットにふたつの手を入れあたたまったふたり雨の日。




雨の日にはくりくりになる。
きみの髪くりくりするのが好きだった。


怒られるのが好きなんじゃないよ。
きみを怒らせるのが好きなんだ。



こんな雨の日に傘はいらない。
ぼくだっていつ泣き出すかわからない。




空から涙がこぼれ落ちて雨に変わる前に泣きやんでしまえ。




水溜まりの、
涙の数を数えて。
そしてその数だけキスをして。












           了。



短歌 「 雨後のふたり。 」 Copyright PULL. 2007-02-18 16:04:24
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