ぼくにできること
哀音

初めて本気で凹んだ君を見た
僕の手を握って言ったね

泣きたいのに泣けない

泣いてばかりの僕にはあり得ないド忘れ
涙は悪いモノを出してくれるんだって
何かで読んだよ
いま君の中には悪いモノが満タンなんだろな
だけど僕は泣き方の説明書を持ってない
泣かせてあげられない ごめんね

ごめんね ごめんね
そう思ったから
帰りはヤケにはしゃいだんだ
大声出して笑ったんだ

要らなそうにする君にもたい焼きを買って
うまっ!!ってデカい声だして
静かな君にも
うまっ!!って言わせて

それしか出来なくてごめんね
笑わせるしかできなくてごめん
それしか出来ないからせめて
それで君が救えたらと思う
救うなんておおげさだけど
それでもその思いは消えないの

どうか僕の起こす笑いで
悪いモノが空っぽになりますよに



自由詩 ぼくにできること Copyright 哀音 2007-02-14 01:36:01
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