Blue Planet 青い星
青色銀河団

裸身の雪が
ぼんやりとした
遠いほたるとなっておりてくるので

あまやかな
姉の匂いにみたされたまま
結露にぬれた窓の外をのぞく

(紙の野原で北風が笑っています)


雨の日のむかし
遠い海まで歩きました
一冊の文法のノートを携えて

(潮はどこまでもあおく満ちていきました)


はるのおわり
飼育小屋で震える
兎の目をしたぼくら
覚醒したまま
世界の消失点を
みつめて
生きて
水辺の音を聞いて
やがて母親のやさしさにとってかわる
やわらかな憎悪をいだきながら
いつか見た
深い夜明け
青いみどりいろは
とても淋しいいろを
していた



それでも
雨の日のむかしまで
潮は満ちてゆくのです

(誰もいない朝のランプに音の郵便がとどきます)


あけがたのように
かえってゆくぬくみにかえて
やさしい星のこぼれみずで
顔をあらう

[E ci siamo trasformati in nel gull]





自由詩 Blue Planet 青い星 Copyright 青色銀河団 2007-02-10 13:13:19
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