火事

発熱しそうだ


感じて

手のひら
あおじろい炎が
そこかしこにあって


ああ
ほんもの、だ


からだのどこかが叫んでいた


あたしはまた
しょうこりもなく焦がされていく

火傷くらいじゃすまされないのだ



しっているけど
ぜんぶがもえおわるまでわからない
ことだらけ


ただただ
うちにこもってゆく熱に
それとなく困惑している

なんど焦がされても
その感覚にはなれない

いつでもまあたらしくなってしまう
そのままもえて
あたしはそのたびにいなくなる


しょうこりもなく発熱しながら
おわらなければいいのに、なんて
おもってしまう

あいだに
かたうでがほら
もえおちそう


自由詩 火事 Copyright  2007-01-30 01:32:37
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