有る日のかくれんぼ
湾鶴

あそこなら
誰にもみつからない
ツツジの垣根をわき腹で通り抜け
米倉の裏にあるワラの中に
笑いをこらえてうずくまった
しずかに
ばれないように
そーっと
あたりをうかがう

   ?

あれは ピンクのサンダル・・・
    よれさがった靴下・・・
    洗濯物をとりこんでいる
    おかあさんだ

あれは 日に焼けた右足に・・・
    はだし・・・
    カシ軍曹かな・・・
    まだみつかってないみたい

あれは 黒髪がまっすぐで・・・
    ビーズのチョウチョ・・・
    そわそわしてる
    ミク隊長が鬼かな・・・

そして
「おやつよー。」の一言で
散り散りのかくれっ子たちが
一斉に集まり
「みんなみーつけた。」で
このかくれんぼはおしまい






自由詩 有る日のかくれんぼ Copyright 湾鶴 2004-04-08 02:09:50
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