生きやすい生きづらさの中で
ぽえむ君

もともと人は
生きづらい中で
生きやすい生き方を
夢見てきた

その日を生きるのに
苦労して
やっとの思いで
夜の眠りに就くことができた
いや
明日が不安で眠ることを
許されない日もあった

しかし
いつの頃からか
人は生きやすくなった

最低でも
命だけは保障されるようになった
ほとんどの人が
昔とは比べものにならないくらい
生活を普通とするようになった

同時にそれは
生きやすい中で
生きづらさをもつようになった

何ら意志をもたなくとも
一日を生きれるようになった
生きているという実感は
特別な生活になっていった

何ら決断をしなくとも
一日が流れるようになった
生きているという現実は
理想の生活になっていった

生きやすい生きづらさの中で
人は
今日も不安な明日に向けて
夜の眠りに就く


自由詩 生きやすい生きづらさの中で Copyright ぽえむ君 2007-01-06 22:01:55
notebook Home 戻る