雨と夜/由比良 倖
 
以下の方がこの文書を「良い」と認めました。
- 洗貝新 

意識はけっこう飛躍もされて書いてるのに読みやすいですね。文章の基本がしっかりしているからでしょう。そこでひとつ。 あなたに借りたマヨネーズを返しにいく。これだな。これで読み手はピストルで撃たれてしまう。 窓の外には林檎売り~と歌ったあの人を思うとです。※「雨と夜」現代詩人会。タイトルを変更されて、わたしが審査するのならば入選ですね。※参考までに、融け出していく雨と夜のイメージをひとまとめにするか、センスよく比喩化されてみては如何でしょう。何しろマヨネーズにドキリとするのです。




 
作者より:
>洗貝新さん

嬉しいコメントをありがとうございます。
「マヨネーズ」はすごく気になっていて、使いたいと思っていた単語なんですが、
恥ずかしながら「マヨネーズ」が出てきたのは、僕の独創ではありません。
リチャード・ブローティガンの『アメリカの鱒釣り』という小説の最終行で、
「マヨネーズ」という単語が、とても印象的に使われているんです。
「P.S. あげるのを忘れてしまってごめんなさい、あのマヨネーズ。」
という行で唐突に終わる小説なんですが、ずーっとその意外性と美しさに惹かれ続けてきました。
つまり僕もマヨネーズという単語に撃たれてしまったひとりです。

でも言葉の流れを誉めて頂けたことは、本当に嬉しいです。
この詩は実際に病院の待合室で書いたのですが、
待合室でときどき感じる、自分という個人に対しての違和感は、とても生々しいです。
部屋の中でヘッドホンで音楽を聴いているときには感じにくい、
透明感のある孤立を感じます。良くも悪くも。病院に行くのはいつも非常に億劫ですが。

僕は今のところ、ごくたまに自信がありますが、ほとんどの場合、
自分はもう駄目なんじゃないかと思っていまいます。
ごくたまに少しは書けたかなと思うときはあるのですが、これからどうなることやら、です。

Home
コメント更新ログ