作者より:
>ひだかたけしさん
ありがとうございます。
何故か、この頃とても悲しいのです。
パレスチナやウクライナの避難民の映像をぼんやり見ていたりします。
紛争地区も地獄ですが、日本だって、多くの人が個人的な地獄に住んでいると思います。
人のひとりの心は、世界のどこに行っても、そう変わらないのではないかと思います。
音楽は、そして言葉は、どんな時にでも希望になり得ます。
この小説は、ただ音楽の中で踊っている女の子のイメージだけで書き始めました。
僕自身は男ですが、男だとか女だとか、若いとか年寄りとか、そんなことはどうでもいいと思います。
皆が中性的で、男だから/女だからどうこうという窮屈さもなく、
皆が心だけで語り合えたなら、どんなにいいだろうと思います。
絶望からの出口が、ほんの少しでもあればいいと思っています。
何故だか僕には、誰もが絶望しているように思えてなりません。
平和な国でご飯が食べられて、好きなことが出来たとしても、
人が本当に求めているのはもっと違う何かなのではないでしょうか?
それも、宗教などで保証される永遠の幸福ではなく、今ここにある何かです。
音楽や言葉は、この瞬間にでも大切な何かを教えてくれると僕は感じます。
古い本の匂いや、夏休みの学校の、雑草に囲まれた百葉箱の佇まいなど、
とてもこの世に即した「懐かしさ」もすごく大事だとは思っています。
絶望からの出口と並行して、懐かしさや寂しさについても書きたいのですが、
今の僕は少し切羽詰まっています。
エレクトロニカで感じられる何かにしても、自然から感じられるものにしても、
「自分」というものがきちんと核に無ければ感じられません。
自分や、意識、は僕が一番に大切にしたいものです。
個人的な天国、救いのようなものを書きたいのかもしれません。
と、ひとり語りばかりしてしまうのですが、……僕はもう少し気楽でいてもいいのかもしれません。
僕はブライアン・イーノと言えばアンビエント、という多分在り来たりなイメージを持っていて、
イーノのアンビエント作品はよく聴きます(特に『ザ・パール』が好きです。)
イーノがロバート・フィリップと組んだ作品もとても好きです。
ロバート・フィリップのギターはいいですよね。
エレキギター(しかも普通はロックなイメージのあるレスポール)を、
あんなに、道具として完璧にシンセサイザーのように使いこなせる人を他に知りません。
ベルリン三部作と『ブラック・スター』はもちろん好きです。
ちなみにボウイの『ヒーローズ』をエイフェックス・ツインがリミックスした曲があるのですが、
僕は偶然、そのリミックス版から、ベルリン時代のボウイに入って好きになりました。
ベルリン三部作は、イーノとの共同制作ですよね。
イーノって初期の頃はかなりロックで、最初は『ロウ』なんてどこがイーノなんだろう?、
と思っていたのですが、初期の頃の『サード・アンクル』(ロックの超名曲だと思っています)
などを聴いて、納得しました。イーノの音楽性の多彩さに本当に驚きます。
……と、いろいろ書いている内に、ひだかさんからのコメントが消えていました。
返答が遅くなってしまって、すみません。
この文章の行き場が無くなってしまったのですが、勿体ないので、
宙ぶらりんな感じですが、このままひだかさんからのコメントへの返答として、
ここに掲載させていただきます。
これから多分、ちょこちょこと小説を書いていきたいと思っていますので、
気が向いたら、読んでもらえると幸いです。
>アラガイsさん
いつもありがとうございます。
エイフェックス・ツインを気に入ってもらえると、とても嬉しいです。
彼のアルバムは全て好きですが、特によく聴くのは『Selected Ambient Works 85-92』と、
『26 Mixes for Cash』のDisc 1です。『Syro』もよく聴いています。
電子音楽は大抵とても気持ちいいのですが、「この人が作ったんだな」という感じのする曲はとても少ない気がします。
エイフェックス・ツインの音楽は、宇宙にそのまま浸るみたいに気持ちいいのと同時に、
彼の体温とか、癖をよく感じます。気持ち良さの中に親しみやすさを感じます。
詩も似ているかもしれませんね。とても自由で、かつ作者の温度を感じるのがいいなと思います。