以下の方がこの文書を「良い」と認めました。
- - アラガイs
倶楽部を一緒に出たのは本命とは言えない年増のホステスだった。彼女の知り合いのバーに引きずられて入った浦島太郎さん。そのやりきれないもやもやした気分に飲み過ぎたのか、既に酔っぱらっていたのであります。その店でも社会情勢を散々ぶちまけた後、ドアを出るときには一人悦に浸りながら階段を降りて行きました。何階か階段を左に曲がる途中のこと。何やら物陰から雨合羽を着込んだ怪しい男がじっとこっちを睨んでる。何気なくそれに気づいた太郎さんは薄気味わるくなり、速足で階段降りて行きました。すると男も足を合わせるように後から付いてくる。…コツコツコツ…コツコツコツ。 階段から雑居ビルの出入口に降りると辺りは既に薄明の蒼さ。喧騒と酔いしれた街もいまは静かな寝入り時。常客にあぶれたタクシーが間隔を空けて通り過ぎて行くだけ。顔をすっぽり隠した何やら様子の怪しいその男。太郎さんは足早に入口から通りへと踏み出して歩いて行く。すると、いつのまにか雨合羽の男は太郎さんに追いついて来た。いきなり後ろから逃がすまいと片方の腕を掴んで放さない。驚いた太郎さんは叫ぶ( なんだ! おまえ、何を、一体何をするんだ!)眼出しの男は無言のまま、振りほどこうとする太郎さんの腕をしっかり掴んだまま放さない。その腕力は強かった。物取りなのか?太郎さんは咄嗟に身の危険を感じて身震いがした。( 何だ、何をする、放せよ、お〜い!誰かあ〜 泥棒、 泥棒だあ !) 太郎さんは捕まれた腕を解き放そうと必死にもがく。 静寂の中、夜明けをまえにした街へ大声で叫んだ。男は太郎さんの両腕をしっかり捕らえて放さない。太郎さんは男の襟首を掴んだ。はっきりとしない闇に晒されて、得体も知れない二人が街の中央通りで格闘している。辺りには誰もいない。直ぐにタクシーの一台がやって来た。太郎さんはタクシーに叫ぶ。(お〜い!、助けてくれ!泥棒だ!)タクシーは一瞬止まりかけたが、太郎さんがその男を引きずりながら近づくと、また急発進をしてその場から立ち去ってしまった。 ( おい、静かにしろ、警察だ !) 雨合羽の男はとうとう痺れを切らしたのか、重そうな口を開いた。それでも太郎さんには信じられなかった。何しろ不意を突かれた突然の出来事なのだ。( 何が警察だ!証拠を見せろ!) 男は太郎さんの暴れる腕を放そうともせずに手帳を取り出した。 ( おまえ!こんな時間にあそこで何を彷徨いてた。店の荒らしだろう!)思いもよらない疑いに太郎さんの怒りは沸騰した。(警察だと〜ならば刑事か!じゃあ近くの交番まで行こう。ほら行こう)太郎さんは捕まれた男の腕を逆に引っ張り返した。騒ぎを聞きつけたのか、さっきまで一緒に飲んでいた男女数人がやっと階段から降りて来た。( どうしたのよ、太郎さん。何をもめてるの ? )ホステスが近づいて来てようやく二人の獣の腕は互いに放たれた。( こいつ、警察だって、階段を降りるといきなり捕まれたんだよ)階段の出入口には店のマスターとママも降りて来ていた。二人は刑事だと名乗るその男の様子を注意深く見据えていた。男はようやく辺りの状況を察したのか、ふてくされた態度で言い放った( おまえら、こんな時間まで店の中で何してたんだ。規定の時間はとっくに過ぎてるだろう?ちょっと店の中に入ろう)刑事だと名乗る雨合羽の男は、太郎さんを含めた四人を引き連れてまた階段を上がっていった。浦島太郎にとって煙に巻かれたような、なんとも後味のわるい一日がまた始まろうとしていた。
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後日談。店の中に入った太郎さんの憤慨ぶりは収まらなかった。「勘違いで済まされるか。今日にでも警察に直接訴えてやるからな。覚悟しとけよ。」それでもこの刑事には悪びれた様子もなく、「これは事件なんだから」。私は捜査の張り込みをしていただけだと言い放っていた。意外だったのは怒りの収まりきれない太郎さんをなだめ透かすように説き伏せていた、この店のマスターの冷めた態度だった。
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あ〜 申し訳ない。あなたの物語に釣られ、感想を物語風にと書き込んでいくうちに止まらなくなりました。ついくだらない浦島太郎さんの実話を長々とこちらに書き込んでしまいました。下手でたぶん誤字だらけでしょうが推敲もいたしません。
このようなわたしのマヌケさこそが正に「いい加減にしろ!」 ですね。どうも失礼いたしました 。
※後日訂正。
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