借りた詩集 西條 八十全集/ふるる
 
以下の方がこの文書を「良い」と認めました。
- 古月 
西條八十、僕もだいぶ影響を受けています。
「蝶」はとくにいいですね。
ところで金子みすゞは読んだことないんですが、読んでみようかと思いました。
- あおば 
- 大村 浩一 
- 鵜飼千代子 
「トミノの地獄」の都市伝説はわたしも数年前にネットのコミュニケーションで「詩人ならこの詩をどう思う?」という形で尋ねられて知り、その後、中学生だった息子がネットで都市伝説を知って「お母さんどう思う?」と聞いてきて、中学生でも目にするのかと驚きました。わたしの応えでは納得いかなかったのか、担任の先生(理科、技術担当)との交換日記に「どう思いますか?」、と詩の本文だけを書いて「気持ち悪い(というような内容)」と切り捨てられていたのを憶えています。これはいけないと、西條八十の「砂金(愛蔵版)」、都市伝説の元の書籍「心は転がる石のように/四方田犬彦」、そのブログ記事を紹介した「まんがグリム童話 怪談・女の呪い」は取寄せたのですが(本は直ぐに一般市場から消えて、古本でさがすのはとても大変なことなので)生活に追われて、読んだり分析したりする時間がないままに過ごしています。どなたか詳しい方に、講演をしていただければと思うのですが、どのように持って行けばいいのか、考えています。「都市伝説でこういうのがあるのですが、、」では、わたしが言われた時に感じたように「冷やかし」と取られかねません。

トミノの地獄/西條八十
http://pinkchiffon.web.infoseek.co.jp/booktomino.htm
都市伝説の発端ブログ
http://photo-collage.jp/makoto/archives/2005/01/post_175.html

そうしてもやもやしているうちに、salcoさんの好きなフレーズの紹介であれ?と思ったことがあります。「寺山修司はこの詩を声に出して読んでしまったためにしばらくして亡くなったとか。」と、四方田犬彦さんは書いているようですが、寺山修司「惜春鳥」を朗読しただけなのではないかと。あるいは、自作と両方朗読したのか。

salcoさん
http://po-m.com/forum/thres.php?did=109005&did2=616

四方田犬彦さんが作家の協会のようなところに属している方であれば、西條八十を専門的に語れる詩人は連絡が取れる位置でしょうから、マスコミより先にこのキャッチーな「都市伝説」を解明して欲しいなと思うのですが、四方田犬彦さんが詩を奮い立たせる為にした仕掛けであるのであれば(無茶な発想な気もしますが)、むしろがっつり準備をしておいてマスコミに取り上げさせるというのもありかなと思いますが、マスコミは詩に関心があるかどうかわからないのですが。

西條八十はJASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)とも、家族は涙ものの、歌詞の世界には希望をもたらした関わりがあるようですね。(直ぐに参考図書が出てこないのであやふやでごめんなさい。)

---2010/06/09 21:40追記---
金子みすゞについて、日本詩人クラブの三田洋さんがHPで書かれているのでリンクします。
http://homepage3.nifty.com/yo-mita/
左側真ん中よりした部分に「 金子みすゞ アルバム」「みすゞノオト1 みすゞノオト」 というコンテンツがあります。

リンクが原則自在なのはネットの強みなので、あちこちの参考文献が付いて、ひとつの散文がターミナルになるようなのっていいなと思います。

---2010/06/09 22:33追記---
三田さんのBBSでも、こちらでHPを紹介したことを告知させていただきました。^^

---2010/06/10 08:09追記---
誤字訂正しました。

---2010/06/10 13:45追記---
わたしは、筒井清忠編著の「西條八十と昭和の時代(ウェッジ選書)」という本を持っています。こちらも2005/6/25発行です。作家、演出家の久世光彦さんへのインタビューで「それと『トミノの地獄』を本歌取りみたいにして使ったのが寺山修司。」とあるので、四方田犬彦さんはわかっていてオチを付けずに放り出してしまったのかもしれませんね。

西條八十は日本詩人クラブの創立者の中のひとりで初代理事長なので、詩人として評価されていないということはないと思うのですが、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%A9%A9%E4%BA%BA%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96

http://homepage3.nifty.com/japan-poets-club/member/presiden.htm
西條 嫩子(ふたばこ)さんは、娘さんですね。

この本によると、流行歌を書いたから倫理的に良くない、という流れはあったようです。近い人は恐れ多くて書けなかったのかもしれませんし、出版されていても多くの詩集のように、本屋に行っても手に入らない本なのかも知れません。「同期の桜」は原作中では「君と僕とは」だったのに「貴様と俺とは」に改作したらヒットしたなんてことも書いてありました。

JASRACのことは何度も出てくるのですが、日本詩人クラブについては一行も書かれていないので、筒井さんは日本詩人クラブという団体を知らないまま書かれているのではないかという疑問は持ちました。こちらの本でも処女詩集「砂金」、「トミノの地獄」の評価は高いですね。簡単に手に入る本が筒井さんの本くらいというのも切ないですね。


- atsuchan69 
- 《81》柴田望 
- やや 
- ベルヤ 
- 佐藤伊織 
- 理来 
以下の方がポイントなしでコメントを寄せています。
- ヨルノテガム
お ふるるさん
好きなように散文書いてますねw
名前くらいしか知らない作家ですけど
また ゆっくり見てみたいです
僕も 好きな映画に焦点をあてた文章でも
書きたいなぁ なんていつも思ってまして。
 
作者より:
古月さん
そうだったんですか!忘れられがちな詩人と思っていたので、ほっとしました。
金子みすゞも影響を受けまくっています。

鵜飼千代子さん
「トミノの地獄」については、全集第一巻の最後に、島田謹二著の『砂金』論があり、島田氏はその中で作品を高く評価しています。曰く、「これは日本人のうたいものの典型であります。声をあげてよめば明らかのように、伝統的な民間俗説的な想念と表現とが骨格を作っています。」「まことに不思議な和洋混淆のたくみさ!」「ことに最後の二行は、余韻ながくひいて、いつまでも思いにのこります。こういうのがいつの世にも日本人に訴える謡いものなのではないでしょうか。」と。
氏の解釈によれば、この詩は「ごくありふれた、それでいてどうにも仕方がない人間の世の、ことに女人の哀れがうたごえとなって」というものです。この作品に気持ち悪さを感じるのは、女性の味わう地獄というものから目を逸らしたいという心理が働くのかもしれません。
また、昨日西條八十の研究書『西條八十』筒井清忠著 を借りてきたのですが、西條八十は作詞家として成功していたので、詩壇からは嫉妬され、その功績は正しく評価されずにこれまできた、というようなことが書かれていました。(2005年発行のこの書籍が、唯一本格的な研究・評伝書だそうです)トミノの都市伝説も、西條八十の詩、歌謡曲がどれほど庶民に愛され、影響を与え続けたか、ということを隠す、あるいは嫉妬のあまりの口さがないデマ、あたりが出所なのかも、と思いました。
筒井氏の文を引用いたします。
「そして本格的な研究的伝記も刊行されていないことがわかってきた。こうして、段々と私には、西條八十のおかれてきた状況が見えるようになってきたのである。歌謡曲の作詞家という“一段低い所に落ちていった人”だから、詩人としては取り扱わない、評価しない、というような何か“敵意”か“蔑視”のようなものに八十は覆われていたのである。」


個人的には、トミノの都市伝説は、言霊という日本古来の言葉への畏れ、言葉を大切にする価値観が現代に移植されたもの、と解釈しています。
つまり、「滅多なことは言ってはいけない。」という。
また、そう思わせる凄みが、技術が、この作品にはある、ということの証明でしょう。
---2010/06/10 13:47追記---
たまさん
こちらこそ、読んでいただいてありがとうございます♪
---2010/06/10 14:24追記---
ヨルノテガムさん
まあ、ヨルノテガムさん♪はい、いっつも好きなように書いております。
西條八十のような華麗なる言葉の装飾やリズム、か弱きものへの優しいまなざしを、我々はどこで落としてきてしまったのか、と不思議でなりません。
映画も、現代の表現を考える時は欠かせない題材ですね。是非読んでみたいです!
---2010/06/10 15:15追記---

多次元梟さん
芒の唄も、胸の孔雀も、よい詩ですね。暗唱できるほどとは、相思相愛ですね。
大切な詩人のことを勝手に書かせていただきましたが、ご不満な点があればおっしゃってください。

Home
コメント更新ログ