ポエム?現代詩?/非在の虹
「ま」の字さんのコメント
1 今、佐々氏の「ポエム派宣言」を見に行ってきました。確かあの中に、定義とまでは言わなくとも、かなりわかりやすく「ポエム」なるものが例示されているような記憶があったからです。ありました。ポエム派宣言の4に出されている例示です。定義とはいえないでしょうが、私はあれを読んで、「なるほどこういうタイプのものね」とイメージをつかんだ覚えがあります。もっとも、私は年代的にマイ詩集やら田渕氏の漫画やらをリアルタイムで少し読んでるので、10代20代の人がこの例示を読んでポエムなるもののイメージがつかめるか否かは自信ないですが。一応参考まで。

2 現代詩とは何か。私は前から「ある種の詩の呼称としての現代詩」と「今生きている同時代人が書くものの総称としての現代詩」は分ける必要があると思っています。前者は、いわゆる「戦後詩」とほぼ同義、という人が多いようですし、私もなんとなくそう思います。しかし、「では戦後詩とは?」と聞かれると、それに答えるだけの学識も経験もないとしか言いようがありませんし、またいわゆる識者と呼ばれる人でも、意見の対立があるかもしれませんね。
 ただ、戦後詩というのは、一種の冷静さ(距離、といってもよい)を意識しながら書かれているのではないか。と思うことはあります。冷静さ、というのは「そう簡単に陶酔しないぞ、熱狂しないぞ」という態度、つまり戦前戦中、特に戦中の芸術に対する反省・反動が大きいのかと思います。その後、高度成長期以降は、スピードや饒舌によって熱狂を表現する詩も出てきたのかもしれないな、などとも思いますが、やはり「陶酔(特に熱狂的陶酔)」は今でも復活はしていないような気はします。いまどき「芸術の神秘性」「霊感(インスピレーション)の重視」という言い方する人はほとんどいないのも、この「陶酔」の衰微と関係あるように思います。
---2010/08/23 21:38追記---

---2010/08/23 21:38追記---

---2010/08/23 21:39追記---