繭/由比良 倖
洗貝新さんのコメント

廃校の廊下にはバッハが流れ 
      青い記憶が保存されていた
いまでは
古民家となって田舎を訪れる旧家の 
屋根裏の階段を登り終えれば
  大きな梁と
ちぎれた蜘蛛の巣がぶら下がる
  それは蚕の舞台装置
           真綿のように

終わりの三脚(行)がいいですね。
~青い冬の舞台装置が壊れていく~なんてかっこいい。
「繭」
名作劇場を懐かしむように、物語がわたしを誘いました。