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犬になりたいと願ったことがある
大きくてまっ黒い犬になりたい
バカで舌だしっぱなしだったりして
まっ黒い服をきたひとに飼われるのだ
静かな家で
僕はよく眠るだろう
そしてバカみたいに愛して ....
「つまんね人生だったな。」

天使が僕に吐き捨てた。
死ぬのはもちろん初めてだ。
しかし、死んだばかりの人間にはもっと他にかけるべき言葉があるはずだ、と思った。

「えっとさ、死にたてのひ ....
あじみをさせて
みどりの小道
生れたばかりの若草のあじ
かなしくないあじ
やさしくないあじ
みずのあじ


あじみをさせて
ももいろ並木
やくめの終わった花びらのあじ
こわくない ....
もしぼくに普通の足があったなら低くてもいい山で死にたい


もしぼくが平和な国に生きてたらなぐられたって笑っていられる


もしぼくが平和な国に生きてたらたのしい本を読んで暮らすよ

 ....
1.太陽

子どもの頃はどこまでも強くなれると信じていた
長く長く生きた木が太く深く育つように
毎日きびしく生きていればきっと強くなれると
新しい弱さを知ると、それを克服しようとさらにきびし ....
あ、キリンだ!
わーい、ぐてーっとしたキリンだー
金魚ばちみてらー
かわいー
わーいわーいリンゴ食おっと
ガリ!あーこれタマネギだー
からーいからーい
あはははは
ボタモチみーっけ
 ....
私はあんなに憎い人を知らない
穏やかに過ごしていた日々を
圧倒的な力で根こそぎ運びさり
最もうとんだ葛藤と労苦の
深くにごった河へ流し込んでしまった

こんなところで生きてゆけない

 ....
義父方の祖父の従兄弟の名を忘れ日がな一日オスカルの刑


慣れもせず言う事聞かずつちふまず必死で探す猫の住む家


「ナタデココ下から読んでチェブラシカ」守りたくとも解らぬ家訓


 ....
サワレナイという女の子がいました
何を贈られてもそれに触れないでかなしそうに笑うので
そう呼ばれていたのです
サワレナイはある朝、さみしい夢に目を覚ましました
そして、毎朝そうやって起きていた ....
小声で呼ばれて小声で教えられた


(左左、ミミズが傘を差してる)


顔を向けようとして止められた


(向いたら気づかれる)


目の端っこで何とか見る
確かに紫色のミミ ....
生まれた日のことを覚えている
ちらちらと雪が降って
がやがやと人の声が聞こえた
そして何度か暗くなった
明かりは穏やかに灯った
鳥の声が聞こえた
硬貨の匂いがした
笑っていた
抱きしめ ....
ブローチを包んだふたりの手のひら真珠貝

そのまま取って置きたいと思った冷たい毛先のにわか雨

ひとつひとつキズを覆った笑顔真白より少し優しい

決して触れ合うことはない生きている限り
 ....
それは不思議な行列でした
新月の夜でしたのに
ぼんやりと照っていたのです
そこかしこからケタケタと笑い声が聞こえましたのに
誰も笑っていないのです
一行は静々と厳かに歩みます
この世の者で ....
落合朱美さんのヤギさんおすすめリスト(13)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- ヤギ自由詩6*06-3-10
お生れなさい- ヤギ散文(批評 ...15*06-3-5
あじみをさせて- ヤギ自由詩9*06-3-3
普通の足- ヤギ短歌4*06-2-4
COLD_HEAVEN- ヤギ自由詩4*06-2-3
らりぱっぱ- ヤギ自由詩5*05-12-23
禁色の人- ヤギ自由詩4*05-12-12
新妻カナコ(仮名)- ヤギ短歌16*05-11-20
空の子- ヤギ自由詩25*05-7-25
ミミズが傘を差した日- ヤギ自由詩10*05-7-15
生まれた日- ヤギ自由詩10*05-7-13
真珠の墓- ヤギ自由詩3*05-6-18
銀の鈴参り- ヤギ自由詩10*05-6-11

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