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つかみどころのない
明るかったり暗かったりする
不健康な夕空に
てのひらを突き上げてみるのです

とどかないのは
手のかたちなのではないのかと
いくつかの記憶を重ねてみても
やはり手の ....
氷壁は確保すら危うい
三点支持
命綱は細い電波のように
とぎれとぎれ


辿った記憶だけが教えてくれる
過ぎ去った轍を踏み


体温も
灯りも
声すら
霧の彼方に常に失われ
 ....
みんな、おいらたちを忘れてるだろ〜

でも、律義な性格だからバッチリエナジー送るよ!

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部屋の電話線は
きっと
つながっているのです
耳をそえると
懐かしい雨音まで
聞こえてきます


ロウソク工場の煙が東へ流れて
小さな雑草の黄色い花が
激しく雨粒に
たたかれてい ....
中学や高校時代に書き散らかした。へたくそなのに自分で「詩」と呼んで
書き散らかしていました。それは主に大学ノートに、結構きれいに書かれ
ていて、いまのメモ書きに比べると「ほほぉ」と思えるほど詩集風 ....
今日も手を振って別れるよ

君が小さく見えても

大きく手を振るよ

振り返りたくなるぐらい

たくさんたくさん




紅い葉っぱをとばす風には惑わされず
ス ....
この
てのひらに届く
吐息のような
君の伝言


手が届かない切なさ
抱きしめられない寒さ


その孤独が私に
乗り移ればいいと
おもてに飛び出してはみたのだけど


刺 ....
あのころ
セスナ専用の飛行場が
遊び場のひとつだったのを
おぼえてるかい


南港に木星が浮かぶ時刻
僕らは自転車で滑走路に潜り込んで
西に向かって
ペダルをちからいっぱい踏んだ
 ....
触れない唇
握らない掌

体中の
あちこちが渇くのです
潤して欲しいと
井戸を掘るのです

上手に
井戸が湧けば
わたしはきっと
すくわれる

井戸を掘るのです

時間す ....
海鳥とひとつづきで渡ってくる
季節の淋しさが
ビルの屋上にネオンになって明滅する

幽かな星空に瞬かない真実
夕焼けが照らし続けるから
火星は赤い星なのか

もうすっかり病んでしまった ....
淋しさの屋上に幽かな
夕焼けが照らし続ける赤い星

病んでしまった日記帳や
駅前の木々までも染め抜く
投影される星宿は
ただまばゆく
木漏れたように
天蓋にはりつき
記憶の中で見失った
街あかり

偽りの夜空のように
星の並びを過去に
たどれるならば
雪の降りしきる
プラネタリウ ....
君と

ばいばいって

約束もなしに

手を振るとき

誰かが

波打ち際で砂を踏むのです

僕の胸の奥の

小さな

渚で
砂丘に行けば
明日があるかも知れないと
とぼとぼと足跡を残します、そして


砂を数えたのです
波を数えたのです
灯台の明滅を
数えたのです


星を教えてください
色 ....
疎まれて、嫌われる
一本づつの僕らも
たくさん集まって
命咲かせれば
ひととき、こんなに綺麗。



愛されて、慈しまれる
一人づつの人間も
たくさん集まって
命咲かせれば
ひ ....
二本のレールはずっと平行線
交わる時は必ず分岐点です

  言い訳の出来ない
  ダイヤグラムでは
  二つの時間だけが時折
  交叉していきます

ホームの対岸から差し入れられ
 ....
影を切り絵にする
凍てつく月夜


わたしの秘めた暗闇を
湿った地面に縫い付ける


月をみたか


わたしには

眩しすぎる
いくじなしです

ぼくはいくじなしです

あなたへの想いに

両手も

ポケットも

鞄も

引き出しも

ロッカーも

口の中まで

いっぱいだというのに
 ....
怒りを
この体に
押しとどめるなにか
それはこぶしでしょうか


掌のかたちにそれを
開き、放ってもまだ足りない
その病が
揺さぶるのです
だから震えてしまうのです


 ....
メールでは返信を促しているようで
そんなことを期待しない今日の私は
便箋に走らせてみようと思うのです


書き出しは、季節のことや天気のこと
やわらかに二人がつながっている
なんてことを ....
はじけてしまいました
裂けてしまったんです


中身は半透明で
つぶつぶが少し混じっていましたが
甘い汁と一緒に
流れ出してしまいました


裂けた皮だけが
残ってしまいまし ....
吹かれるように手を振る
ススキの群れの中に
枯れて埋もれていきたいと
いや、そんな最期のために
生きていきたいのです


西風が波を走らせて
遠泳の息継ぎのように
{ルビ水面=みなも ....
ビジネスホテルの白い天井に映される
窓枠の形は青白く
夜の闇にある光源を証明します


いつしか街で一番高いビルの
冷たく四角い丘の上で
僕も証明されたいと立ち尽くすのです


月 ....
砂時計が流すことのない一粒の砂
悲しみを知るか

桜を手折る時、残された枝の揺らぎ
寂しさを知るか

発電と称して進むことのないプロペラの空回り
孤独を知るか

鍛えられていく鉄塊の ....
風のかたちになりたいのです
なのに
縫いつけておいたはずの秋風が
かたちをうばいました


(ほたる  湯けむり  はぐれ雲)


うばわれたと思ったのは勘違いでした
かたちがない ....
消波ブロックを頂点にして

対角線をさがしている



フェリーが防波堤の方向を変える

ほうっ! 波!

二等辺三角形だ!
雪の中

反射望遠鏡を囲んで

オリオンをみたかい




どの星の並びを見ても

君の残像に見えたのは

ぼくのせいなんだろうか




雪の白黒を反転し ....
今日の仕事は うさぎだった

陽気なピンクだ

道行く車にいっぱい手を振ったよ

振り返してくれる人は

みんな笑顔で

おいら、ちょっと

幸せを振りまいた気分。
 ....
誰もが一度は
忘れてしまいたい夢を見る

上昇気流が
鳶を雲の上へ連れ去り
生まれた真空が吸い込む
一匹の羽虫

星だっていつかは消える
恐れることはない

東京行き 東京行き
 ....
湿気ばかり多くて
気温が上がらない夜は虫なんかの
季節を送る歌など気にせずに
眠ってしまえばいい

閉じた瞼の裏が
奇妙な色に透けるのは
まだ生きている証だと思えるのなら
眠ってしまえ ....
落合朱美さんのたりぽん(大理 奔)さんおすすめリスト(179)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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