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残雪の山の息吹を彼方に見遣り、
今この胸に響く魂の鼓動。
笛の音に松の枝はそよぎ、
今此処に在る事の旅情を唄う。
遮る者も無く、また、憐れむ者も無く、
無頼の道の誘いにただその身を委 ....
雲海に沈む太陽に心が沸き立つ時、
私はもはや一人ではない。
この道はあなたも通った道。
過去に飛翔する魂を私は許した。
生への鼓動がこの道をゆく。
私の視点の先には常に未来が横たわる ....
澱みの時を超えて、今再び大空を飛翔する。
冷ややかなあなたの眼差しを全身に浴びて、
それでも希望に満ちて、全ての生に感謝して。
鳥瞰する大地が平和で満たされる日を祈って。
行動する者は ....
夏の余韻を残しつつ私の机上に秋が来た。
窓辺から吹いてくる風はいまだ悩みを含んでいるが、
黄色く色づく葉のそよぎは過ぎ行くものの抒情を超えて、
現実と幻想の間をゆらゆらとはためいている。
....
森に囲まれた白い家の個室で私は私の感性を解放する。
それらのうち、あるものは壁に反響して部屋中を駆け巡り、
あるものは開けた窓から外の空間へ抜けてゆき、そしてこれが一番厄介なのだが、
そのど ....
日差しの強すぎる午後、私は貴方を想う。
道端に投影される光線に強い生命力を感じて。
貴方のその強靭な生への意志は、私の活力となり、
未来へと続く豊潤な果実を実らせる。
先人の放った言葉 ....
真夜中に石畳の狭い路地を歩く。
すべての家々の窓は閉め切られ、孤独のうちに
私は己の半身と夜を語る。
時の歩みはいまだ遅い。
真夜中に浸る欲望を持つ者の頭はたえず動いている。
昼間の ....
森の奥から聴こえてくるその声は、
鳥でもなくましてや風でもなく。
とても心地良く、ただ、惹き込まれてゆく。