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今日は一日天気で
日の照る中ティーシャツで過ごしたので
夜寝る前になっても
背中に暖かい温もりまだ残っていて
身体のストレッチをしていくと
太陽の温もりがゆっくり手足まで ....
大きな交差点
大きな歩道橋
スロープを自転車でカタカタカタと登り
ごぉおおと息を吐き出していっきにくだっていく
地に足がつかない浮いた感じ
幼い頃の他愛のない浮いた夢が叶 ....
鼓膜を震わす太鼓のリズム
笛の音は多くの人が吹いている
外に出てみると前の道路を鼓笛隊が練り歩いている
子供ばかりが所在なく雑多な感じ
兜を被った大人たちもなんだかなぁの雰囲気
だけれども毎 ....
バイクで走っていると
その家は高野豆腐みたいな家
古くて四角くて緑がたくさん
黄土色の柔らかそうな壁こげ茶色の柱
赤いポストが錆びて擦れて鈍色に輝く
見た目は良くないけれ ....
真っ白な空に飛び込むと
記憶がだんだん失われていき
気がつくと白い部屋にいる
外を眺めるとレモン色の月が輝いている
手を伸ばすとすっぽりと明かりが降りてきて包まれる
目をうっすら開け ....
つむじから頭を覆うように
根がびっしりと生えている
後悔を繰り返す夢を見ては
少しずつ大きくなっていくので首すじが痛い
いっそのことごっそり
引っこ抜いてしまいたい衝動に駆られるのだけれ ....
窓をあけると風が気持ちいい
晴れてはいないけれど清々しい
鮮やかなコンクリートには
空の模様が映しだされている
どこからか子供の声
くるくる舞っている
駆けだしてい ....
偶然ばったり
柔らかな心がぐにゅり
私とあなたがひとつにぐにゅり
目と目が合い笑みがこぼれて
また心はふたつに弾けて跳ねて
たんとんたたった
たんとんたたった
....
高校の学食で出ていた安上がり
めんつゆとたまねぎ
しょうがやにんにくをひとかけら
煮たせて
コロッケぐつぐつ
たまごをとじてできあがり
コロッケ丼
幸せを感じる
最後の一口まで夢中 ....
ボタンがとれたシャツやズボンがある
もう何年もそのままほったらかし
衣替えの季節になると
そういえばといって結局ほったらかし
ただ今日はなんだかムズムズして
針に糸を通す
ボタンをつけ ....
都市気候に密閉された
お洒落な箱にいます
外はとても過ごしにくいのだけれど
箱に入れば何もかも揃っていて安心
そこは好かれる気配が大切
優れていても劣っていてもだめ
....
何のために作られてたか定かではない
もうとっくに誰も君の事なんか
忘れてしまっているよ
トーテムポールが森の中で
うんうんうんうん
あいづちあいづち
いつも何か言いたそうな顔ばかり ....
なべふたふたふた
円盤飛来
ゆらゆら
ちょうどよいサイズ
はまるよぱこりと
取ってから
ちいさなくしゃみが聴こえてくるよ
まだまだ寒い季節だからね
暖かくなるまでこの鍋の上で過ごし ....
目を開けても閉じても闇の中
空の高い所で星が輝いている
百均のペンライトを再び点灯し
川沿いを降りていく
もういくつめの滝だろうか
雪解け水が勢いよく流れ落ちていく
擦り傷だらけの身体 ....
駅のホーム
立ち食いそば屋で
かき揚げそばをすすりながら
おにぎりをほおばる
小学生の高学年
夏休みなどに入ると
私はひとりで新幹線に四時間ほど乗り
田舎に帰省していた
とても酔う ....
遮断機が降りてじっと待つ
ここの踏切は駅の近くだから
電車はゆっくり通り過ぎるので
だいぶん待たされる
踏切の向こうにいる人もじっと待つ
がたんごとん
のろりそろり ....
頭からすっぽりと
覆面をした人たちが歩いている
何十年か前には
こんな恰好をした人たちはいなかったのに
今では当たり前になっている
街は砂で埋もれている
身体の中に ....
夜目覚める
誰かが眠っている
それは誰なのだろうかと
瞳の奥でじっと眺めていると
皮膚が私の皮膚が空気の重さを感じ
それは私なのだなと気づく
目を開けて腕をさすると ....
スタスタ豚足
いまだいまだとスタスタ逃げる
中華屋のおやじさんさようならと
列をなして街から街へ
森へ川へ山へ
スタスタ逃げる
山のカラスたち豚足たちを見つけて
....
雪がひらひら
音符もひらひら
地面を濡らし小さな音を鳴らす
鳥が嬉しそうに鳴く
空からどんどん降ってくる
賑やかなパレードがはじまる
白い残響が地面を覆う
旅 ....
風が運んできたのか
優しい匂い
ほこほこ土が盛り上がり
暖かい感触
もうすぐかなと待ちわびて
木々が揺れる葉々が笑う
私は光を浴びて
川を心地良く流れて
....
おおらかでよく笑い
どこを見ているのかわからない優しい女性のように
いつもどこかで遠くからでもわかるように
こちらかあちらを向いてじっと佇んでいます
知らない街を心細く歩いていても
いつ ....
茹でてふやけて
むいて食べる
ほっこほこの里芋にっころ
喉がころころ鳴っており
何かおるのかな
うっすら朝もやけのなか
鳥の声と緑の香りがする畑の中から
里芋 ....
ビニール傘から眺める景色は
どこか私がもう存在しない
未来の街を眺めているようだ
柔らかくて弾力のある筋肉で覆われた景色の下には
機械化された金属のリズムとメロディが
コ ....
冷たい空から降ってくる
鮮やかな光
あんまり冷たいから
女の子はしかめっつら
行き交う人々に注がれる
輝く肌は薄くて一枚一枚剥がれてゆき
筋肉が想う心が躍動し
....
川沿いを歩いていると
色鮮やかな
もげた螺旋階段がくるりと横たわっていた
私は危ういバランスを保ちながら
登ってみると
先に透明色の螺旋階段が伸びている
そうっとゆっくり
どっこ ....
自転車を走らせながら
夜空を眺める
近くて軽い
感触が迫っている
もう少しで届くよ
立ち上がり私は伸びていく
ビルよりも高く
今日食べたラーメン
箸です ....
風が冷たい
身体が冷たい
だけれども街から溢れだす明りは
なんだか暖かそう
溢れ出す人々は優しそう
私がぽそぽそとつぶやく
他愛のない言葉に
そうだよねと
頷いてくれているようだ
....
私は穴ぼこだらけ
のそのそと歩きまわり
山の斜面にぼろぼろ突き出た粘土を掴んで
くにゃくにゃ捏ねて
ちぎって少しずつ穴ぼこを埋めていく
何だか安心する
舗装された山 ....
親指と人差し指をくっつけて
くるくると
小さな切れ端か何かをまわしてごらん
そよそよと
煙がうっすら流れていって
誰かがあれれと
寄ってきて楽しそうに笑うよ
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