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生きるのが悲しいとき
空がありました
お金は無くとも学は無くとも
愛するものが無くとも
愛されることが無くとも

顔も髪も服もゲロまみれで目覚めて
一言
綺麗だなあ と
呟いたあの瞬 ....
ぬっとり湿った夜の膜を
そっとふたつの指で広げれば
胸を裂くような光のしたを
あたたかさ、なさけなさの影が歩いていた

カーブミラーの歪みのなかの
少しだけ正しい領域を
裸足で歩くわたし ....
空が3つあればね
1つくらい駄目でも構わないけど

音楽室は雨のコーラス
トライアングルを鳴らすと
乳頭があまく痺れた

先生はしょうのうの臭いがした
深くおじぎをするとポケット越しの ....
私達はきょうも鳥の首を絞めて
お釈迦様を雑巾でぬぐっている


星は一面凍りついてしまって
月の香りがしないと鼻をすする


ころっと犬の彫刻が転がって
心臓をノミで打たれた感じ
 ....
洗いたての芝生がちろちろと
脈を交わらせている

川までの道すがら
ちいさな生き物は溺れ死に
汚れた内臓は、光る命へと洗われる

車椅子に花を差し入れる

目を細めてファインダーを覗 ....
わたしの舌に、消えない火傷
あなたの魂を舐めたとき

廃屋のような体に、光る痛み


もし、あの青い林檎をもいだなら
神はわたしの性を奪い
燃えさかる海に放るだろう

わたしは赤く ....
そうしてお腹を空かせては
仏の唇を食み、人の指を食らう
曼珠沙華咲く薄暮の川岸
醜い心をさらしては
とりとめもなく涙し
あてどもなく歩く

雲は燃えつきて微かな煙へ
吹かれゆく先の名残 ....
甘い歌に惹かれた虫を
ぺろりと舐めとって、満足げにわらっている
あなたは可愛らしくて
わたしはどぎまぎした。

金の硬い羽よりも、ふわふわの白い羽よりも
朽ちかけたこの羽を愛してくれたから ....
宣井龍人さんの印あかりさんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
生きるのが悲しいとき- 印あかり自由詩820-11-11
犯す- 印あかり自由詩20+*17-5-25
18回目の春- 印あかり自由詩21+*17-3-9
雪のひとびと- 印あかり自由詩15+*17-2-12
雨上がりの庭- 印あかり自由詩18*16-12-17
火のように- 印あかり自由詩12*16-11-1
仏の唇を食む- 印あかり自由詩2*16-9-26
ちいさな恋のささやかな結末- 印あかり自由詩416-9-15

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