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  女よ、
  きみが
  歪んだ嘘をついた日には
  茂る緑の淡い影を
  湿った風が揺らしていった



  それが
  すっと吹きやむのを待って
  赤い土のうえに、 ....
  暑い夜は
  沢山の手が
  跡形無く持ち去っていった
  黒檀のヴァイオリン
  きみの
  美しく長い舌の上
  一面に広がるれんげ畑



  雪どけの淡い水が
  陽を吸ってさざめいている



  僕は、そこで
  幾つかのたいせつな思い ....
  四月、僕は
  川のある町に
  あたらしく暮らし始めた
  水をふくんだ日の光を
  吸いこむと、眼には涙が滲んで



  黄色い床に積まれたままの
  段ボールをつ ....
  ねえ
  これが、
  産まれたての時間。
  そう言いながら少女が
  綿飴をひとつ、ぼくにくれた



  まぶしい屋台の{ルビ犇=ひし}めき合う
  貧しげな七月の ....
  元気がないから
  ぼくたちはただ
  夢のどこかに広がる
  だだっぴろい草むらに
  黙りこくって穴を掘ってる



  そんなような
  お別れの時がきて、
   ....
  倉庫の隅で
  ひとつの闇と
  もうひとつの闇が
  汗をかきながら踊っている



  南京錠のこじあけられる
  冷徹な音をおそれ
  かれらは時折、同時に
   ....
  きみの瞳のなかに
  空一杯の夜が煌めき
  僕は君の胸のひとつから
  柔らかな心だけを抜き取って
  脆い息を吹きかけただけで
  そっと元に戻したんだ



  熱 ....
  虚しい言葉は砕けて夕暮れ
  灰色とオレンジの世界に
  丁寧に磨かれた白い月
  僕は僕で僕を歩いている
  もうすぐそこまで来てる
  君がそこまで来ている
  自分を追い ....
南 さやかさんの草野春心さんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 草野春心自由詩812-6-23
ヴァイオリン- 草野春心自由詩712-6-16
れんげ畑- 草野春心自由詩10+12-6-2
沙弥子- 草野春心自由詩1012-5-26
綿飴- 草野春心自由詩19*12-5-20
小雨のあと- 草野春心自由詩9*12-5-16
倉庫- 草野春心自由詩10*12-5-13
シグナル- 草野春心自由詩9*12-4-28
待ち合わせ- 草野春心自由詩807-4-12

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