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この風を知っている
そんな気がするのは
夏を生き延びた生き物たちすべてが
その手をつないでいるからかもしれない

地球のどこかで生まれて
地球を何億回も旅をして
悲しみの涙を流す人のほほ　.... ちゅんとしか
啼けないでなく
ちゅんとしか
啼かない

くちばしの
下にある
君の発音器官が
そう決めたから

多くの言葉を持つ人は
たくさんの選択肢を持つけれど
ほんとうに伝　.... 定価千八百円のはずの詩集が
アマゾンで一円で売られていた

０円では商品として流通されないだろうから
一円にしたまでのことなのか

紙代にも
印刷代にも
ならないはずの
アルミ二ュウ　.... 撹拌されて
まじりあう
フラスコの中の
時間が
わらわらと踊っている

次第に
重さを帯びた幸せは
底で沈殿する

浮かびあがる
透明な
うわずみ 「ママ、なんでみどりなのに、あおっていうの？」
信号を指さして
そう問う
まだ乳くさい我が子を
天才だ！　と思った遠い日

わたしは
なんと答えたのだろう

仮に
みどり、と名づけ　.... 次の冬のために
てぶくろを洗う
寒くなると
きまって血流障害を起こす
私のやわな指先を守るための
カバーたち

毛糸で編まれたもの
外国のお土産でもらった
ムートン製のグローブみたい　.... 犬の眼をじっと見つめていると
黒々としたその瞳から
哀しみだけが
滲んでくる

犬は
なぜ自分が犬であるかを
きっと知っている
遠い昔
野生を
人間の為に捨てた存在
自由よりも不　....

Neutralさんのそらの珊瑚さんおすすめリスト（7）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
夏越しの約束	- そらの珊 ...	自由詩	13*	15-9-23
はずれくじひいたみたいなすかすかのオレンジを憎んでみたりする ...	- そらの珊 ...	自由詩	20+	14-6-23
一円	- そらの珊 ...	自由詩	16*	13-10-27
うわずみ	- そらの珊 ...	自由詩	16*	13-7-29
【仮にみどりと名づけてみる】群青五月のお題、緑から	- そらの珊 ...	自由詩	20*	13-5-25
カバー	- そらの珊 ...	自由詩	20*	13-5-18
MY_LIFE_AS_A_DOG	- そらの珊 ...	自由詩	23*	12-5-26

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