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「私は洋食が好きなの。」と言って
いつもミラノ風ドリアを頼む90歳の祖母
性格もシビアだが
財布の中身に関してはことさらにシビア。

死にかけた親父にミラノ風ドリアを食わせると
やり残した ....
-おかえりなさい。-
御馳走を囲んだ部屋に父がいる。
右手で柱を掴み玄関先で手を振る父がいる。
骨という抜け殻になった父が腕の中にいる。
「おいしいね。」と言って食べていた金平糖が
袋を開け ....
退院直後父は湯呑を差し出して
「あと少しだけ、水が飲みたい。」と
看護師の母と妹に言った。

手の震えを抑えつつ
湯呑を落とさぬよう
中々力の入らない両手に
ありったけの力を込めて。
 ....
思い出すのはうれしかった出来事ばかり。

九九を全部言えることが出来てほめられた日
すき焼きを食べて「おいしいね。」と笑いあった寒い日
試験に合格をして「おめでとう。」と言われた日
初めての ....
父はもうすぐ骨となって帰ってくるから

固く冷たい手を最後の別れが来る時まで

しっかりと握り続けていよう。
冷たくなった父の手の上に
菊の花をそっとのせて
石で棺に釘を打ち付けた
冬の昼下がり。

微かに差した日差しの中で
手を振る父の姿が見えた。

それは
我が子を育む願いのように
手 ....
父の流した涙は
家族への愛情と感謝の心。

母の手をぎゅうっっと握りしめ
深く大きく呼吸をして

最後は静かに
こと切れた。
(御巣鷹山。)

やさしさに守られる

緑の視界・・・・。

520の御霊が

静かに眠っている。

尾根へと続く道中で

何かに触れたと感じ取れば

いくつもの墓標は
 ....
そこにいる・・・・。

理由は無く

考えるでもなく

説明でもなく

言い訳でもなく

求め合うかのように・・・・。

(ここにいる/そばにいる。)

近くにいるという予 ....
朝焼彩茜色さんの梓ゆいさんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ミラノ風ドリア八景~あるファミレス店員の独り言~- 梓ゆい自由詩418-12-24
お父さん- 梓ゆい自由詩118-12-24
喉の渇き。- 梓ゆい自由詩418-12-19
しこり- 梓ゆい自由詩418-12-17
火葬場にて- 梓ゆい自由詩118-12-17
お見送り- 梓ゆい自由詩418-12-10
臨終- 梓ゆい自由詩118-12-10
鎮魂歌- 梓ゆい自由詩313-9-4
無意識- 梓ゆい自由詩313-9-4

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