風、が
向こうの山から降りてきて
体を抜けて
そしてまたあっちに流れてく

風の粒、のなかに
きっかけは無かった

駅も、バス停もない
親だけが、年を取ってる気がしていた ....
ようやく咲き始めた
耳たぶを
かすめるように
散ってゆく
くたびれた
きのうの薔薇

美しい季節はいっとき
残酷な
まやかしのようでもあるけれど
改行される刹那こそ
愛おしい
 ....
            140427
ありふれた幸運
逆様に見えた世界
ありさまと名づけたい日々の光景
踊り狂う姿は若さの象徴なんて
陳腐な台詞を繰り返し吐く訓練に飽き
モダンな都市の郊外 ....
きせつはずれの

あなたは はなぐもり

きたかぜを てまねいて

ふるさとのにおいだと わらった

せまくるしい すいめんに

もうすぐ ほしのかがみが

やってくるはずなの ....
にわかに降りだした雨を背にうけ
老人は湖の畔を歩いている

大木の梢に目をやると一礼をして枝を折り
数枚の葉を丁寧にむしった

湖に向きなおり何かを見つめている
まもなく雨は上が ....
甘える
それは奮い立たせる刺激がない、もしくは、そんなもの、要らないから

私は、何かになろうという気持ちがないし、あなたは
病気を治し、社会へ戻ろうという気持ちがない
似たようなふたりが
 ....
小さな凧になって
白い干潟の方へただよっていく
そんな夢をみた
空はいつもの人見知り
いそがしく雲がゆききして
染まるべき色を探している
そんな風力2の午後だ
目が痛い
目が痛い
泳いだあとで
目が痛い

見たものは
忘れてきた
脱いだ服は捨ててきた
欲しいものは
手に入れてきた
でも
目が痛い
水を飲んでも
まだ
痛い

 ....
何かをしようと思うのですが何をしていいのか解らず
家に一人でじっとしているのも寂しいものですから
出来るだけ服を着込んで嵐の様な風の夜に
月を見に出かける事にしたのです

月には雲がかかった ....
両手のひらから 掬った砂糖をこぼすように
太陽を背中にしょって 始発を待つように
便りが届く
穏やかな風が吹き
背骨がふるえる

思わせぶりを横にやること
厚みを保つ ....
上野の美術館内で 
ガラスの内側に坐る法然上人は 
時を越えて歩いて来た 
旅人の私を待っていた 

少し猫背に身を屈め 
指のすき間から数珠を垂らし 

700年前に描かれた 
色 ....
世の中はヨーイドン
クラウチングスタート、で
ピストルを待つの


ぬかるみに膝を付いて
やっと立ってる右足が、
世界とのバランスを崩す
宗教戦争の外、に出る

 ....
ひかる夜のはじまり月の余韻に
雪のかけ橋多摩のよこやま



ゆきかうひとたちが家路につく
荷物と引きかえに流れ去る喧騒
遠く暮れるまちなみ
新参者のたばこのにおい

膝にまどろめ ....
機械仕掛けの花園に機械の番人不朽のきらめき

薬壜に蟻閉じ込めて粗製蟲皿

暗黒に白木蓮の木を伐り

ウラノスの陰茎海の泡複合生物

髪は波打ちばら色の頬駄作失敗作

大理石ア ....
心臓、は
従軍する
かたち、を護るため



こんにち、までの
利率を導き
身の上話、の
清算を迎え入れる


ただしく在ろうとすることは
ときに、愚鈍を空炊きし ....
{画像=111201004459.jpg}


太陽が液状化する
とろけながらも
雲の絹糸を伝い這うように向かう先は
飽きもせず西の空だが
絶望じゃない
繰り返しは絶望じゃない
私は ....
きみのペースに生きている
ゆるまったり急いたりして
かたちを自在に変えながら
音楽を奏でるいきもの
春の空をゆびで容易くひろげて
降りてきたきみなのでしょう
川辺の花に鼻をよせ
草にむし ....
代議士の舌の上、
に住まう
なら、
斗南を喰らって
飢えを飲め


狂れ心に共鳴する
喉元、
みそ汁で火傷

掻っ切らなくても
真っ赤、真ぁっ赤


 ....
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