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夏の雪降る深海の
窓にうっすら映る影
ちょうちん鯨の大口に
飲み込まれたのかマルラメの
思考の中の小宇宙

星々の輝き 極彩は
積乱雲のその向こう
遥か彼方に拡散し
そのまま夢の辺境 ....
場末の神話から時間と空間を引っ張り出して

自分の居場所を作ってはみたたものの
他に追随するものはなく、いつも独りぽっちで、

もちろん光りは射さない

自分のフィールド ....
また、夏が
また、あの光景が見えて来る
田圃の畦道を
母と一緒に歩いている
手を繋いで歩いていく

畦道の陽射しは強く
麦わら帽子の隙間から
頭髪の汗をさす
揺らめく道端
青い稲
 ....
雨の降る隙間に
がんじ搦めの自分の昨日を見ながら
傘を差して歩いてゆく

良いことなど無く稼ぎは
全て税金か家賃
それと借金の返済
食事代など手元には残らず
それでも生きてゆける

 ....
最初の一歩は
校門へ
向かう小さな登校路
桜の花びらが
ひらひらひらひら
舞っていた

ピンクの風が吹く季節
母の手をぎゅっと握り締め
木造校舎の仮講堂
校長先生への御挨拶
一生 ....
季節の変わり目に窓の外を眺めている。
外は雨 外出

細い両目から差し込む光の筋
不足するイメージの光量
暗い頭蓋骨の内部を照らす
プラネタリュームは暗く
毛穴ほどの大きさの星の光のみ
 ....
居間の壁の掛時計
アナログ式の長針短針
ゼンマイ仕掛けの
チクタクチクタク

チクタクチクタク
チクタクチクタク

ゼンマイ仕掛けの
チクタクチクタク

長針短針 進むごと
景 ....
尾崎放哉を中心にして自由律俳句についての覚え。

俳句五七五の音数律にとらわれない俳句を自由律俳句と言う。
結論を先に述べると、自由律俳句とは定型にとらわれないのではなく、意識的に定型を拒否する ....
彼は誰時の薄明かり
隣のプレデターが覚醒しないよう
そっとエイリアンは飼い猫に朝の挨拶を済ます
飼い猫は小さな赤い口を開け
小声でキュアと鳴く
彼女もプレデターは怖いのだ

食い扶持目当 ....
師走、大手町に佇む

結論を先に述べれば
大手町は冬が似合う
春は似合わない背広を着た集団がおしゃべりをしながら行き来し
秋には忙しそうに眉間に皺を寄せた人々たちが行き交う
夏はいけない
 ....
小高い丘に向かってだらだら延びる道
リードを着けた猫と一緒に
だらだらと線引き
一呼吸ごとに振り返り督促する猫
漸く丘の端にかじりつき
突き当たりのフェンス越しの滑走路
滑走路を飛び立つ赤 ....
こと葉って 薄いもんだ だれか言う 
だって 葉っぱだもの と答えるだれか
葉っぱをどんなにつみあげても
きっと だれもほめてくれないよ
ぱっと吹かれて無くなっちまう
 そんなかげの薄いやつ ....
ところで、すべての結末は
流れの中で見えるものか
流れの先のその先に
大きな海があるはずで
流れの先のその先に
大きな地球の表面が
それしか見えないものもいる
詰まらぬ未来が見エルモ ....
深夜、満月が天空に輝き道路脇のトウモロコシ畑の背の高さに道路脇が深い闇となっている。そんな道を一人歩く男。そんな夜、大きな棕櫚の樹に向かって歩きだす男。

棕櫚の樹は国道16号と県道の交差点に大き ....
昌平坂から明神下へ
歩く夜道のその先に
いつも馴染みの赤提灯
一杯機嫌のお銚子の
もう一本のお調子者

明神下の居酒屋は
いつも馴染みのの客ばかり
飽きもしないで同じ酒
升で飲もうか ....
たとえば曇天の松戸
ゴミ焼却処理場の高層煙突
ピカリぴかりと位置を知らせる
ピカリぴかりと存在を知らせる
岩瀬無番地という住居表示
表示不要の権力装置
存在を表示しない

昔陸軍工兵学 ....
猫 呑気にたんすの上
バスケットの縁に首をのせ
顔だけ見せてご挨拶
声にならない鳴き声で

名前を呼ぶとニャンと鳴く
小さな口でニャンと鳴く
小さな声でニャンと鳴く

今日も呑気の ....
幾何学模様の視点から
感情の起伏の凸凹が取り込まれ
次第に次第に
抑圧され削り取られ直線

直線と曲線で囲まれた幾何学模様も様変わり
その視点で見ると美しいものも
グロテスクであったりす ....
靖国通りの先に大きく聳える
東京スカイツリーの展望台から上部ユニット
メタル素材の三つの顔が浮かんでいます
陽光を反射するでもなく
ぎらりぎらぎら照り光っています。

ゆっく ....
荒川の河川敷 土手の下に
古ぼけた木造アパート
モルタル塗らしかった壁の
モルタルは剥がれ落ち
グレーの下地に
枯れてしまった
蔦のツルがへばり付いている

空き家のようだが
夕暮れ ....
faikさんの……とある蛙さんおすすめリスト(20)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
粋人の午睡- ……とあ ...自由詩10*12-8-16
詩を書く人- ……とあ ...自由詩7*12-8-3
夏休み- ……とあ ...自由詩17*12-8-1
雨の憂鬱- ……とあ ...自由詩16*12-6-12
道程ー道その一〇- ……とあ ...自由詩8*12-5-12
退屈な自我- ……とあ ...自由詩11*12-5-11
チクタクチクタク- ……とあ ...自由詩5*12-5-8
尾崎放哉と自由律俳句についてのメモ- ……とあ ...散文(批評 ...7*12-5-7
彼は誰時(かわだれどき)のエイリアン- ……とあ ...自由詩12*12-1-6
大手町_一二月- ……とあ ...自由詩16*11-12-31
つくば- ……とあ ...自由詩11*11-12-21
生きるって- ……とあ ...自由詩10*11-12-19
四次元観察2- ……とあ ...自由詩611-12-4
クロスロード2- ……とあ ...自由詩11*11-11-27
夜道ー道8ー- ……とあ ...自由詩411-11-24
松渡- ……とあ ...自由詩1011-11-17
猫と昼寝- ……とあ ...自由詩1211-11-13
視点- ……とあ ...自由詩411-11-12
靖国通点描- ……とあ ...自由詩1611-11-9
殺風景- ……とあ ...自由詩12*11-2-23

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