すべてのおすすめ
雲が、ちょっとのすきに消えてしまう
ので
わたしたちはいつも
空から目がはなせないまま
たちすくんでしまう
ちっぽけな球体のうえで


手をのばしても
届かないものがある、
って
 ....
1.

かみさまは、どこですか。



2.

かみさまは、どこですか。

道すがらたずねると
あっち、と指をさした人がいたので
ひたすら あっち、に向かって歩いた
歩いて歩 ....
ああ、またここから、始まる

無意識にながれる所作に
ときどき
生まれる、感覚
蛇口をいきおいよくひねり
じょうろへと水を注ぐ
そんな、とき

朝が、
おとといよりも
昨日よりも ....
並木道の
みえない、ずっと向こう
から
容赦なくやってきた足音

かんたんには受け入れられない、
決して受け入れちゃいけない、
と わたしは
いつまでも
スカートのすそに
砂のま ....
ところであなたは
どちらにお住まいですか

たずねると
その人は、
ビー玉沿線ですよ。
とだけ言って
ころころ笑った
笑いながら
ころころすれ違って
ふり返ったときには
もう
 ....
たったひとつも
あなたを連想させるもの

のこさないまま
あなたは
去っていった


流砂にかざす
わたしの左手
の皮膚に
規則正しい、起伏
風、止んでなお
砂は散り
水 ....
一日の終わりに
シャワーの蛇口をひねると
十二時のひずみから
しずくが落ちる
窓枠の
カタカタ
と鳴くのもよそに
通り過ぎたのは
秒針で


洗いながしたのは
遠い遠い
約束 ....
星砂の夕べ
ファクスからでてきた
きみが
あんまりうすっぺらで
それはそれは
過日の約束ほどに
ぺらぺらだったので
ぼくは


受信エラー。


とだけ 書いて
南の窓から ....
こうやって、ね
もちあげたら
そうしたら、ね
おっこちてきたんだよ
ぽた、ぽた、
って
おっこちてきたんだよ


ぼくが
うちゅう、みたいな
まっくらで
つめたいところ、
り ....
とおくへいってはいけません

うん ママ 
    わかったよ ママ


あしかドン、あそぼう
    うん。あしかゴン、なみをとんでね
あしかドンはじょうずだなぁ
    あしかゴ ....
宵闇、
五線譜の電線 で
輪郭のぼやけた影だけの鳥たちが奏でるのは
誰かの
失くしてしまった、声
あるいは、足音
にも 似て
道しるべにするには あまりにも
不たしかな

風通しの ....
いつからか部屋は
水槽、で
ガラス越しに燃えている
赤、また、赤
近寄るとそれは窓で、
背伸びしたそのとき
窓枠は壊れ
緑色、流れて、
流れて、


緑色をのぞきこむもの
も、 ....
なにかを知るはずもないのに
海はそこにいて
呼んでいる
なにかを知るはずもないので
海はいつもそこで
呼んでいる

誰を

誰を

誰か を

きみとはどこから
どんなふう ....
チョコリットも積んだし
燃料も じゅうぶんだ


さて。
火星へ行くことにしたよ


彼女があんまりうるさく
ぼくをがんじがらめにするから
もう、ぼくは

火星ならタコ(みたい ....
右曲がりの坂道を
30歩のぼったところ


雨上がりには
アジサイが
酸性やアルカリ性に色づくので
それならば涙は、と
通りすがりのにわか雨を
ふたたび


つま先に 
ひと ....
四角い出窓にひじをついて
わたしは お空をみてました

ときどき 桃色の雪が
紛れこんではちらついたりして
世界は彩られたりしましたが
わたしは お空をみてました
ひじをついたまま

 ....
五感をはたらかせて
すれすれ を
歩いてゆく


波が薄く寄せるので
バランスを崩しながら
逃げよう


追いつかれたら
もうそこは恋で
出たり入ったり は


さくら貝 ....
夜の手のひらに
背中を押されて
チラチラと散らばる
港の明かりを見下ろしに
いつもここへ来る


デパートの裏の階段にすわり
わたしたちは
寄り添ったり
ときどき 無口になったりし ....
路上の車の窓ガラスを
ツバメの低空飛行が横切る
それを見ないふりをして
7月はやってくる。

その間にもわたしは
あなたのことを見ている

アジサイの花びらで
四つ葉を作ってよ。
 ....
見上げると
空は昼寝をしていて
そのすきに
雲は氷になっていた

このごろは
どうにも喉がかわくんだよ、
と手を伸ばしても


涼しいかたまりが
つるんと通りすぎて
ぼくはま ....
前も後ろも
音はなく
深く深く まで
たどりつきそうになる

手や足や
髪の一本一本が
光る砂を撒き散らしては
まぼろし

忘れたように見えることと
忘れたこととは
ちがった
 ....
洋ナシをひとつ
手にとって、
戻した


わたしは今
シアワセです と
伝えたくなる
たとえ
嘘だとしても


洋ナシは嫌い、と
言った
あのひと 


伝えるすべも ....
気がつくと きみは
魚になってしまっていたので
ずっと
きみを知っていたのに
はじめて見たような気さえした


望遠鏡をのぞくと いつも
波がよせては砕け
飛び散る


セロハ ....
その時のぼくには
どんな光も
光 だった


高層ビルのあちこちでは
松明が焚かれ
人はそれを
空から眺めては
都会などと
よぶ


灯台ならば
向かうべき先を
教えてく ....
呼吸したり
成長したり
引き潮を待ったりしてたら
20億年
あっという間に過ぎた


海底では
あらゆる生物が
地球を
ぐるりとくるんでいる

海はまた
それをまるごと
く ....
階段の 途中、
上から5段目あたりに
背筋をのばして座っていると
傘を忘れてしまったことなど
どうでもいい
と、いった気分だった


昨日洗ったスニーカーは
乾いただろうか


 ....
水曜日はどうにも暇だった


すきま風になって
きみのふくらはぎを
なでなで なでなで
したり

ソーダ水の泡になって
ぷちぷち ぷちぷち と
浮かんでは はじけ
浮かんでは は ....
松本 涼さんの望月 ゆきさんおすすめリスト(57)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
通い路- 望月 ゆ ...自由詩7*05-4-20
かみさまについての多くを知らない- 望月 ゆ ...自由詩43*05-4-10
はじまりに耳をすます- 望月 ゆ ...自由詩12*05-3-12
誰そ彼(たそがれ)- 望月 ゆ ...自由詩5*05-1-30
ビー玉沿線- 望月 ゆ ...自由詩14*05-1-22
砂紋- 望月 ゆ ...自由詩6*04-12-3
十二時のしずく- 望月 ゆ ...自由詩17*04-11-27
迷い星- 望月 ゆ ...自由詩8*04-11-23
ぽたぽた- 望月 ゆ ...自由詩10*04-11-13
再生- 望月 ゆ ...自由詩5*04-11-2
地図夜- 望月 ゆ ...自由詩10*04-8-27
送り火ピアニシモ- 望月 ゆ ...自由詩3*04-8-15
泡沫人_- 望月 ゆ ...自由詩6*04-7-27
宇宙逃避行- 望月 ゆ ...自由詩904-7-15
リトマス紙の夏- 望月 ゆ ...自由詩8*04-7-9
あなたが恋をしているあいだ- 望月 ゆ ...自由詩5*04-7-5
みぎわ- 望月 ゆ ...自由詩5*04-7-1
跡白波- 望月 ゆ ...自由詩15*04-6-28
こときり- 望月 ゆ ...自由詩6*04-6-25
キヲク- 望月 ゆ ...自由詩6*04-6-22
夜光虫- 望月 ゆ ...自由詩2*04-6-21
花信- 望月 ゆ ...自由詩3*04-6-17
飛沫- 望月 ゆ ...自由詩18*04-6-16
漁火- 望月 ゆ ...自由詩8*04-6-14
ストロマトライト- 望月 ゆ ...自由詩8*04-6-14
スペクトル- 望月 ゆ ...自由詩2*04-6-10
気化- 望月 ゆ ...自由詩5*04-6-3

Home 戻る 最新へ
1 2 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する