冬納めの儀式は古来より西院にて執り行うものとされている。その間、本尊は伏せられ、黒いラシャ布が被せられる。これを本尊隠しと称する。永年、雪守家の末子の役目とされてきたが、鴉葬以来、毎年、隠し役を選ぶ ....
次はあなたの番です
鳥が丸い目をくるくるさせながら言った
そんな なにかのまちがいだわ
だってわたしまだこんなに若くて元気なのよ
反論しても無駄だった
鳥は粛々と書類を広げて
わたしの ....
腰のものを赤く染めて鳥が鳴く。
うぶめ、と呼ばれる鳥である。
産の穢れに死んだ女は鳥となる。
ほう、と鳴くが聞こえるか。
生まぬとしても女は女と男は言う。
うぶめの悲しみを知らぬは幸福と ....
衝撃と恐怖
衝撃と恐怖、その名のもとに息、黒い閃光、白い闇が。立ち上がる……、……覚醒された声がひそかな肉上に影をつくり、その輪郭はやがて文字に変容する……そのとき風はあらぬかたを目 ....
何だか変だ。
熱ある変だ。
腐ったようだ。
少女もだ。
勉強もだ。
何も知らない。
自意識も無い。
あの子恋しい。
名前知らない。
目元が綺麗。
何だか肥る。
掌肥る。
....
名を知らぬ花の前で立ち止まっていると
すぐ後ろから
「ママ、雪柳が綺麗だよ」
という声がするのでした
明日はパパと3人で動物園に行くのですか
ごめんなさいね
春は小さな物音にも ....
群生している 視神経 の 野原 を、ひとり で 歩く [骨のように 白い、雪 が] 記憶 の 断片 を つなぎあわせ [花 が、咲く] ひと の かたち を つくる [礫死体 の ような 人影] それ ....
165cm
背伸びする 172cm
椅子の上に立つ 212cm
たんすの上に ひざまずく 423cm
屋上にいく 2665cm
富士山に登る 377765cm
飛行機 エコノミーに座る 1 ....
放課後の静まりかえった女子トイレ金魚が一つ産み落とされる
揺れ動く尾びれ背びれに滲む跡肢体をつたう金魚群
奔放に泳ぎまわるや体内の水槽覗き金魚と目が合う
....
剥がれ落ちる 皮膚 遠ざかる 体温 見せかけ の 鼓動 かき寄せて 広がる 波形 織りなして 記憶 と 決別 する 共振 降り注ぐ 大気 凍る 光景 溶かし 混ざり合ってゆく 触れ合い の 皮質 と ....
「眠れない夜」を
「眠らない夜」にしたら
なんだか わくわくした
そんなささいなことで
浮上できる私は
とても単純なのかもしれない
何時までも 遮断するそれは重たくて
こうまで眩しいと目を開けていられない
〔しっかりと〕
剥き出しの重力と銀紙のカテゴリ
言葉だけの浮ついたいきもの
揺るがすは「より」「ね?」
〔うっ ....
1時 @ハト通信
緊急オペです
二十九歳 女性
脳内に長さ四センチの詩腫あり
個体から感情と過去を吸い取って
意識を封鎖して
外へ出れ ....
遠ざかる 視野 から こぼれ落ちる 時間 記憶 に 映る 長い 影法師 は 寄せる 皮膚 に 似た 声紋 を 残し て 崩れ落ちて ゆく 呼吸 と ともに 暗い 水平線 へと 収束 する。
望まれな ....
どのくらい掘ったか
見当がつかない
半分くらいなものか
背後をみやる
暗く光る土のにおいが
鼻をうつ
ここでは時間がわからない
時間は崩れている
なぜか穴は崩れたことがない
光の記憶 ....
黒川排除 (oldsoup)さんのおすすめリスト
(76)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
冬納め、あるいは虐殺の予兆に関する記録
-
ならぢゅ ...
自由詩
9
03-10-6
鳥
-
アンテ
自由詩
3*
03-9-19
私は石である。
-
佐々宝砂
自由詩
24*
03-9-14
衝撃と恐怖
-
徐 悠史 ...
自由詩
2
03-9-12
きちがいになる
-
狸亭
自由詩
1
03-9-6
雪柳
-
たもつ
自由詩
2
03-8-4
ささくれ立つ、視神経、の、
-
ななひと
自由詩
4
03-7-31
等身大
-
湾鶴
自由詩
7*
03-7-28
赤い月
-
容子
短歌
17
03-7-16
未成_の_現在
-
ななひと
自由詩
3
03-7-4
脳内変換
-
里乃アキ ...
自由詩
2
03-6-28
フジキリ・ふじきり
-
示唆ウゲ ...
自由詩
1
03-6-20
詩腫
-
アンテ
未詩・独白
3
03-6-14
組成
-
ななひと
自由詩
3
03-5-30
穴のなか
-
足立和夫
自由詩
4
03-5-19
1
2
3