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足元がぐらぐらするようだった
すがりつこうとしていた
カタチ がよかった
なくならない ものがよかった
みえない
もの大事にして
きこえない
もの求めて
悲しいなんて言葉は使わ ....
忘れかけていた三行の約束を
同時通訳していく
身体が沈んでいくのがわかる
劣化して重たくなった雨傘みたいに
トイレットペーパーが
自動で巻き取られる音がする深夜
ブルペン ....
さみしいよ
ってねえ そんなとき
だれにでもあるよね
こんなに明るくたって
たくさんヒトがいたって
自分ってたったひとりだから
頼りないよね
君の背中がみえないだけで
空みあげ ....
あなたはわたしに「ななし」と名付けた
それ以来わたしは薄い皮膜を漂っている小さな虫。
光らない星、開かない窓、結ばれない紐、濡れない傘、
ない。ない。ない。ということでしか ....
キスして踊ったら彼が迎えにこないかしら
宇宙のはじっこで震えてたあのこは今じゃ華麗なダンサーなのに
だれかが教えてくれなきゃ気づけないような小さな星で眠ってるあのこだって
夢を捨てずに頑張ってる ....
風に揺れるカーテンに
包まれながら
あたしひとりだけ
まるで黒点のように
体温が低かった
ずっと遠くで
白い線に沿って走るあの人は
なにに急いでいるんだろう
....
{引用=
+
ぼくがはじめてきみになかだしをしたよる
ぼくのなかのぼくはほとんどしんだ
額からこぼれ落ちてくる
角を拾い集めて
....
絶望的だと、貴方はよく口にする
でも、それはあなたが持って来た結果でしょ?
それに巻き込まれてる私の方が『絶望的』
暗闇は嫌いだと、あんたはよく口にする
でも、寝るときは真 ....
「ばかものよ!」
なんて言い切れるなら良いのだけどね
「もしかして」
そんな枕ことばで思いの丈をごまかしたり
まるで何事も無かったかのように
飼いはじめたばかりの小鳥の世話を焼い ....
花はどこへ行った
なんて問い続けるよりも大切なものが私たちにはあった
それが今の生活であることは否定できないし
ひとの望むものなんて目に見えるものに他ならないのだから
ありふれた結婚生 ....
本当のかなしみを知るひとは
かなしみのあり様をあれこれと邪推せず
涙で濡れた手のひらにあたたかな眼差しを重ねてくれる
本当のかなしみを知るひとは
ひとの過ちをあれこれと論ったりせず ....
朝一番に窓を開けると真っ白に吹雪いていた
時が流れるにつれて徐々に雨へと変化して
暮れる頃にはそれさえもあがっていた
駅の改札を抜けて家路につく
空には呑気に星がちらついていて
コー ....