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重ねてゆくとひとつになる
どんなにたくさんあっても

重ねてゆくとみえなくなる
どんなに綺麗なものでも

重ねてゆくしかない
流されたまま

ここからうまれ
どこへもゆかず
重ね ....
笑っている猫がいた
実際には笑っているようにみえる猫がいた
太陽を少しだけさけて
のんびりねそべっていた地球に

私はいやなことがあって
泣きたくてそこへいったのに
笑っているような顔の ....
眠れないことは平気だという
君の夜中を私は知らない

朝には数々の時のかけら
君がいることにまた安心する

ひとは眠るとどこへゆくのか
ときおり握られる君の手を
包みたい私のこの目で
こどものころ
うそをつくときドキドキした
あいての顔をみられなかった

今は簡単に嘘がつける
安心して話しができる

ほんとうのことは
真っ白な綿につつんで
大きな木の根っこにうめる ....
あるいていたい
うつむいていても

あるいていたい
なみだながしていても

あるいていたい
背中がちくちくいたくても

だれかの目にも
だれかのこえにも
おびえる夜はあるけれど
 ....
最近の私はからっぽだ
文字は浮かんでは消えてゆく
綺麗にだとかうまくだとか
とにかくそんなことばかり願った

ひとのきこえない言葉を
必死にききとろうと身をのりだしては
からぶりになって ....
朝起きたって
同じ場所にいるんだけど
夜を経たせいで
遠くまで来た気がする

今日やれることは
昨日ときっと同じだけなんだろう
それでも
がんばってみようかな
そう思った
私は生き ....
正しくありたい
そのときどきに
間違いなら間違いの中で
正しくありたい

他と違う
そんな風でなく
まったくおなじように
正しくありたい

いつでも
違っているから
自分が だ ....
私よりも正直な
私のからだを
知らないままに
歩いていた

不調をうったえられて
むきあえば
ひとりでないような
気がする今さらに

天井だけが
見慣れた空のよう

どこにい ....
私の耳の穴をさわっても
なにもでてこないんだ
脳内を今日のかけらが
さらりとながれる

君の耳のかたちの
しまをめぐれば
世界ににたけしきが
耳からきざまれる

あしたへゆこう
 ....
いい人になんか
ならない方がいいとおもう

どこにでもいそうで
あんまりいないといういい人を
どうしてか目指しているあなたは
ほらさみしそう

無理しないでって
言っている私だってほ ....
海から遠い場所で
服についた砂をはらう
風にのってかえる砂は海へ

夏の夕方は
暑さの残り香がぺらりとおちて
いっぽ いっぽ秋にむかう

後ろ姿のこどもは
あなたかもしれない

 ....
ひとはどうしてさみしくなるのだろう
だれかといても
ひとりでいても
どうしようもなくさみしくなる

君がこの手に触れてくれたら
さみしさが消えるだろうか

私のこの手は
だれかのさみ ....
隣同士でゆれる花のように
なにも言わずに
なにもきかずにゆれていたい

わけはあるのだろう
君のしぐさに
添えたい手とことばを
空にあずけて
ひとというものは
通り過ぎるものだとおもう

そんなわけで父もまた
私を通り過ぎたのだとおもう

私もまた
だれかを通り過ぎるのだろう
忘れられてもかまわないけれど
できるなら
私 ....
おんがくをきくのにあきたから
文字の海でおよいでみる
文字は静かな刺激がここちいい

肌にあわないときもあるし
おなかにあわないときもある
だけどどれもしずかでしみいる
そんな文字はわた ....
後悔してる?
してない
なら仕方ない

自分で自分にきく
だれもいない海の波のように
いつから願い事をしなくなったのでしょう

かないっこないからじゃない
夢がなくなったんだよ

私よりも
先に歩いている大人たちは
そういうのです

少し後ろを歩いているはずの
子供 ....
なにものにも出番があるに違いない
そうおもわれてしまわれている
いつか
いつか

部屋のすみにおかれた文具のように
ひっそり

それはあなたがわすれていったものたち
だれがせめられる ....
安心すると
ねむくなる

亀になって
ねむくなる

君のこうらはどうしたの
ずうっとうしろに脱ぎ捨てて
だからかな
とがってる
かみつきそうな
顔してる

待っててやるから
 ....
ひとは
自分では
はじめることも
おわることもできない

できることは
ただすすむだけ

うろうろと
ふらふらと
すすむだけ のろのろと

それをみただれかが
指をさしてわら ....
鳥は
飛ぶ訓練をする

幸せでも
不幸せでも

ひそかに
ひそかに

夢をみるのだ
別の世界を
別の自分を

飛んでいる自分の羽が
風となる日を
おとうさん
あなたは自分がつくった娘が
どうしているか気にならないの?

元気でいてほしいとか
幸せでいてほしいとか
もしそうおもっているのなら
自分から行動してよ

ぜんぜんそうは ....
それぞれの指に
それぞれの記憶があるんだろうな

今は十本が必要な私のために
今日も言葉を紡いでいる

ゆび ゆび ゆび
まるで星のように
つながってつくりだす物語
簡単なものをつくる

それがほんとうはむずかしいのよ
そんな風に言いながらつくる

おいしい?
素早くきいてみる
返事をまたない

からっぽになっていたら
泡であらう
ぜんぶあら ....
雨ですね
言葉がふえる季節

無口な人の傘が
はっとする色で驚く

傘がそのまま人の
数になり
忘れられるものもまたある

帰る頃には晴れて
笑顔になったり
いっそう激しくなっ ....
あふれかえってる
私の身の回り
触れないままで今日も終わる
愛おしむなんて言葉を
飾っているくせにね

捨てることも苦手で
活かすこともできないで
まるで自身のよな
部屋 モノ すべ ....
橋の所に咲く花は
来る川の水を見ていたし
ゆく川の水も見てた

橋の所に咲く花は
泣く私も見ていたし
笑う私も見てた

秋の風は香りを運びますねと
語りかけても
ひとりたつだけ
 ....
オルゴールは染みる
なんでなんかな
オルゴールは単純や
コロリコロリ鳴るん
オルゴールは気持ちいい
なんでなんかな
嫌いや言う人がない
コロリコロリ
きっと人の心と
同じ質なんだね
 ....
ヒヤシンスさんの朧月さんおすすめリスト(29)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 朧月自由詩217-10-23
しあわせな猫- 朧月自由詩316-9-30
夜の旅人- 朧月自由詩116-1-28
みちしるべ- 朧月自由詩515-10-27
あるく- 朧月自由詩315-9-17
ことばさがし- 朧月自由詩614-10-23
あるきだす- 朧月自由詩414-5-9
正しくないひと- 朧月自由詩1014-1-10
青空ベッド- 朧月自由詩513-9-2
耳のかたちのしま- 朧月自由詩613-8-18
いい人の影- 朧月自由詩313-8-16
砂絵- 朧月自由詩613-8-16
月影- 朧月自由詩313-8-14
花のように- 朧月自由詩413-8-7
ひとつの別れ- 朧月自由詩313-7-30
おつかれ- 朧月自由詩513-7-28
- 朧月自由詩313-7-28
永遠のひかり- 朧月自由詩313-7-7
太陽はしっていた- 朧月自由詩613-6-30
いねむり亀- 朧月自由詩413-6-24
人船- 朧月自由詩613-6-23
小鳥の胸のうち- 朧月自由詩313-6-21
空振りの腕- 朧月自由詩413-6-18
指物語- 朧月自由詩213-6-17
- 朧月自由詩313-5-31
相合傘- 朧月自由詩713-5-30
雲間の月- 朧月自由詩311-2-5
橋のところに咲く花- 朧月自由詩510-10-8
オルゴール- 朧月自由詩210-9-24

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