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{引用=引き裂かれた敵ではない。明快な裂け目など存在しない。 1}
(右のかかとの皮膚が痛い)
存在しない。
存在しない。
存在しない。
君の皮膚は夜に呼吸を始める
それととも ....
足などというものなどは蹴るために素足あたためラブホテル出る
生ぬるき水道水を飲むグラスただの水とは思わずに飲む
ボトルの形が変わったお茶などのペットボトルに年月あるか
防水のプラスチ ....
世の人は自分も含め生まれつきマゾヒストかと哲学しては
かつお節みたく体を削りたくなる日に見つめ、エゴン・シーレの。
いなくなれ、いなくなれよと繰り返し、午前三時の新聞ことり。
手首か ....
粉塵と血と寄せた眉紙面越し見ている我は屋根ある下で
少女期という期間とは恥ずかしきものであるなとこのいもうとに
窓ガラス叩く雨音憂い帯び明日は自転車乗れるだろうか
なにという鳥か知ら ....
麦わらを被りて座る母の背に今日は夏日であったとおもう。
敗戦と聞き自害した青年の血のなき跡に自転車とめて
よろめいて叫ぶ彼らの声などが含まれたる潮戦後にならず
日本戦没学生の手記など ....
「褒められたりすれば単純に嬉しい。」
*
俺は共感とか理解とかこのままずっとされないんではないだろうかな、でもそれって多分普通なんだろうな、なあ。トーはそう思ったからそう口 ....
カルトンの上に画用紙を引いて、続きの仕上がらないデッサンをしながら、前半、身体が、というより頭と手が動かせなく、ますます遅れていくのを実感しつつ、そして後半エスタロンモカでなんとか動けるようになってか ....
水で濡れたタイルに爪を立てるが、突き上げられる振動で到底姿勢など保っていられない、ずるずると崩れながら孕んだ言葉を産み落とす。バスタブは反対側だ、もう掴むものはない。後ろの人体とつながっている ....