すべてのおすすめ
どこで夜ははじまるのだろう?
(リルケ『愛に生きる女』生野幸吉訳)
夜は孤独だ
(ブロッホ『夢遊の人々』第三部・七七、菊盛英夫訳)
めいめい自分の夜を堪えねばならぬのである。
(ブラ ....
枯れ葉が、自分のいた場所を見上げていた。
木馬は、ぼくか、ぼくは、頭でないところで考えた。
切なくって、さびしくって、
わたしたちは、傷つくことでしか
深くなれないのかもしれない。
あれは、 ....
カバ、ひたひたと、たそがれて、
電車、痴漢を乗せて走る。
ヴィオラの稽古の帰り、
落ち葉が、自分の落ちる音に、目を覚ました。
見逃せないオチンチンをしてる、と耳元でささやく
その人は、ポ ....
底浅の透き通った水の流れが
昨日の雨で嵩を増して随分と濁っていた
川端に立ってバスを待ちながら
ぼくは水面に映った岸辺の草を見ていた
それはゆらゆらと揺れながら
黄土色の画布に黒く染みていた ....
波音を聞いて、
(ヘンリー・ミラー『暗い春』夜の世界へ・・・・・・、吉田健一訳)
足下を振り返った。
(マーク・ヘルプリン『シュロイダーシュピッツェ』斎藤英治訳)
僕が見たもの ....
世界は、ただ一枚の絵だけ残して滅んだという。いったい、だれの描いた、どの絵として残ったのであろうか? あるいは、世界自身が、世界というもの、それ自体が、ただ一枚の絵になってしまったとでもいうので ....
そこに行けば、また詩人に会えるだろう。そう思って、葵公園に向かった。魂にとって真実なものは、滅びることがない。葵公園は、賀茂川と高野川が合流して鴨川になるところに、その河原の河川敷から幅の狭い細長い ....
間違って、鳥の巣のなかで目を覚ますこともあった。間違って? あなたが間違うことはない。Ghost、あなたは間違わない。転位につぐ転位。さまざまな時間と場所と出来事のあいだを。結合につぐ結合。さまざ ....
あたしんちの横断歩道では
いつも
ナオミが
間違った文法で
ごろごろ寝っころがっています。
まわりでは
あたしたちのことを
レズだとか
イモだとか
好き言ってます。 ....
きょう
新しいディスクマンを買おうと思って
河原町に出たのだけれど
買わずに
四条通りのほうのジュンク堂に寄って
自分の詩集がまだ置いてあるのかどうか見た。
一階の奥の詩集のコー ....
庭に数式の花が咲いていた。
近づいて手でもぎとると
数と記号に分解して
手のひらのうえですっと消えた。
庭を見下ろすと
数式は、もとの花に戻っていた。
*
庭に出 ....
1/2 + 1/4 + 1/8 + 1/16 + 1/32 + 1/64 + …… = 1
1 = 1/2 + 1/4 + 1/8 + 1/16 + 1/32 + 1/64 + ……
....
自分について多くを語ることは、自分を隠す一つの手段でもありうる。
(ニーチェ『善悪の彼岸』竹山道雄訳)
人は、気のきいたことをいおうとすると、なんとな ....
歴史教育にこそ、決して枯れることのない泉がある。それはとりわけ
忘却の時代において、無言の警告者として刹那的な栄華を超越し、つね
に過去を思いだすことによって、新しい未来をささやくのである。 ....
ハンカチをほどくと、
(ル・クレジオ『モンド』豊崎光一・佐藤領時訳)
そのたびに
(パヴェーゼ『ヌーディズム』河島英昭訳)
生まれかわる。
(ギュンター・グラス『ブリキの太鼓』 ....
浴室の/白いタイルが (来住野恵子『脱衣』)
窓という窓に ....
Opus Primum
鳥籠に春が、春が鳥のゐない鳥籠に。
(三好達治『Enfance finie』)
Ⅰ 初めに鳥籠があった。
Ⅱ 鳥籠は「鳥あれ」と言った。すると、鳥があった ....
いつか、詩人は、わたしに、森 鴎外の『舞姫』のパスティーシュを書きたいと言っていた。
愛がわたしを知るとき、わたしははじめて、愛が何たるものかを、知ることになるのであろう。言葉の指し示す ....
彼には、入れ墨があった。
革ジャンの下に無地の白いTシャツ。
ぼくを見るな。
ぼくじゃだめだと思った。
若いコなら、ほかにもいる。
ぼくはブサイクだから。
でも、彼は、ぼくを選んだ。 ....
●学校の子供たちに数学を教えている●わたしは●数学の教師●学校が済むと直ぐ帰って●二階へ上がって●二階の書斎で●読みかけの本を読んでいた●やがて●暗くなり●窓の外を●夜の間にひどい雨が降った●その ....
幸せかい?
(ヘミングウェイ『エデンの園』第二部・7、沼澤洽治訳)
彼はなにげなくたずねた。
(サキ『七番目の若鶏』中村能三訳)
あと十分ある。
(アイザック・アシモフ『銀河帝国 ....
め、めず、ら、しく、
朝、早、く、は、やく、
目、目が、覚め、ま、した、そ、それ
、で、港、に、まで、出て、散、歩、する、こ、とに、
した、の、です、靄、が、かった、海 ....
当然のことながら、言葉は、場所を換えるだけで、異なる意味を持つ。筆者の詩句を引用する。
ひとりがぼくを孤独にするのか、
ひとりが孤独をぼくにするのか、
孤独がぼくをひとりにするのか、
....
読点でできた蛙
なのか
蛙でできた読点なのか
文章のなかで
勝手に
あっちこっち
跳び廻る
読点でできたお酒
ヨッパになればなるほ ....
まるで痴呆のように
大口あけて天を見上げる男
できうる限り舌をのばして待っている
いつの日か
その舌の上に蝿がとまるのを
(とまればどうすんの)
蛙のように巻き取って食うんだ
(と) ....
教室が半分水につかっているのに、先生は黒板の端から端まで書いてる。ばかじゃないの。「ばかやろー」って叫んだ子がいる。どうせ街中、水びたしなんだけど、せめて学校でくらい、机のうえに立って、濡れない ....
グキッ
ボキッ
とかとか鳴らして
首の骨を
鳴らして見せる
ジュン
凝り症だから
とかとか言って
しょっちゅう
ボキボキ
やってた
いつだったか
おもっっきり
....
みんな 考えることが
おっくうに なったので
頭を はずして
かわりに 肩の上に
鳥籠をのっけて 歩いてた
鞄を抱えた 背広姿の人も
バス停でバスを待つ 女の人も
みんな 肩から上は ....
引っ越してきたばっかりなのに、
ほら、ここは、神さまの家に近いでしょ。
さっき、神さまが訪ねてきたのよ。
終末がどうのこうのって、うるさかったわ。
だから、持ってた布団叩きで、頭を叩いてや ....
昼に、近くのイオン・モールで
いつも使っているボールペンを買おうと思って
売り場に行ったら、1本もなかった。
MITSUBISHI UM-151 黒のゲルインク
ぼくの大好きなボールペ ....
山人さんの田中宏輔さんおすすめリスト
(63)
タイトル
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日付
IN_THE_DEAD_OF_NIGHT。──闇の詩学/余白 ...
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田中宏輔
自由詩
11*
25-1-8
むちゃくちゃ抒情的でごじゃりますがな。
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田中宏輔
自由詩
18*
25-1-1
頭を叩くと、泣き出した。
-
田中宏輔
自由詩
13*
24-12-29
高野川
-
田中宏輔
自由詩
21*
24-12-24
Corpus_/_Grain_Side_Version。
-
田中宏輔
自由詩
16*
24-12-14
THE_GATES_OF_DELIRIUM。
-
田中宏輔
自由詩
15*
24-12-4
THE_GATES_OF_DELIRIUM。
-
田中宏輔
自由詩
15*
24-11-27
THE_GATES_OF_DELIRIUM。
-
田中宏輔
自由詩
17*
24-11-20
点の、ゴボゴボ。
-
田中宏輔
自由詩
12+*
24-11-1
もうね、あなたね、現実の方が、あなたから逃げていくっていうの ...
-
田中宏輔
自由詩
15+*
24-10-24
数式の庭。─前篇─
-
田中宏輔
自由詩
16*
24-10-9
悲しみ。
-
田中宏輔
自由詩
13*
24-9-25
聖なる館─A_Porno_Theater_Frequente ...
-
田中宏輔
自由詩
12*
24-8-29
東條英機。
-
田中宏輔
自由詩
11*
24-8-25
Interlude。
-
田中宏輔
自由詩
12*
24-8-19
WHY_SHOULD_I_CRY_FOR_THE_BOY_I ...
-
田中宏輔
自由詩
12*
24-8-11
Pastiche。
-
田中宏輔
自由詩
10*
24-8-7
Sweet_Thing。
-
田中宏輔
自由詩
7*
24-7-4
マールボロ。__
-
田中宏輔
自由詩
13*
24-6-16
Spinal_Cord_/_Nappy_Sphere_Edi ...
-
田中宏輔
自由詩
9*
24-5-27
ごめんね。ハイル・ヒットラー!
-
田中宏輔
自由詩
7*
24-5-13
ヨナ、の手、首、
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田中宏輔
自由詩
9*
24-5-6
Your_Song。
-
田中宏輔
自由詩
9*
24-4-29
読点。
-
田中宏輔
自由詩
11*
24-4-19
蛙男。
-
田中宏輔
自由詩
10*
24-4-8
水没都市。
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田中宏輔
自由詩
9*
24-4-1
回す!
-
田中宏輔
自由詩
9*
24-3-25
鳥籠。
-
田中宏輔
自由詩
16*
24-3-17
鳥籠。
-
田中宏輔
自由詩
13*
24-3-9
Ticket_To_Ride。
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田中宏輔
自由詩
16*
24-3-2
1
2
3
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