蒼い光りに照らされてさまよう

帰る場所のない人たち

一様におし黙って

立ちならぶ電柱の合間を

ぼんやりした駅のホームを

一定の歩調で脚をひきずるように

歩く

 ....
カネさえあれば何とかなるって世界も
イヤだな。
少しずつでも貯金しなさいよ、なんて
他人に説教しといて考えている
ハイジみたいに暮らしたかったのに
パンプス履いて小走りで
山からどんどん離 ....
「スピリチュアル」
木の若芽


今吸った息
足にはねた雨
雲のうすいところをすけてさしてきた陽
みんな宇宙の愛

口や肌や目から ....
秋は正しくあらわれて
冬になるまでに仕事をする


暑いからいや
寒いからいや
そう言っていた君はいまどうしているんだろう


春には
あたらしいという言葉が
使わなければな ....
ひつじたちへかなしみの業を負わせる物語に
いっさいの批判をさしのべてください
いかなる犠牲をもいとわないという独裁の
空白への遺言として五感が間引かれてゆく


領海の侵犯をそらんじ ....
Rock'n' Rollを聴いてるだけで
ぼくらは不良と決めつけられた

JAZZ喫茶で本を読んでいただけで
ぼくらは不良呼ばわりされていた

髪を長く伸ばしているだけで
ぼくらは不良扱 ....
明日から生きていけるなら

今日を笑って殺しましょう

明日から死んでいくのなら

今日を転げて生きましょう

明日から死にも生きもせぬのなら

いっそ今日で死にましょう

生 ....
薔薇色の人生だと
傷を歌う君に
しょうもなさすぎて僕は笑った
すると君は真面目な顔で
歌える事が幸せなのだと
傷だらけの
灰色の顔を
誇るように
笑った
誰かと手をつなげること
君 ....
彼は若い頃に、「食物連鎖」で
自分は
誰に食べられるかを考えた

ずっと考えて
ある時
自分が死んだら
虫や微生物に食べられることに
気が付いた

食べられてしまうその時に ....
こっそりと私を
押入れに隠しました
母さんに見つからないよう
襖の裏にしゃがんでます

真っ暗い中
怖くはないけど
心臓がドキドキして
飛び出す機会をうかがって

期待をこめてそれ ....
本は終わりから読む
音楽は終奏から聴く

恋は別れからはじめる
映画はエンドロールから観る

旅は終車駅からはじめる
夢は目醒めてからみる


そしてぼくは死から誕生する


 ....
ひとりで仰げば尚更に
山野の月はきれいです

涙は
雲居をわたる舟

契りは
雲居をてらす舟

言葉が透ける霧の夜は
山野の月がきれいです

あまねく水面は
古巣です ....
生きているって
気持ち悪いものだよ
気持ちがいいのは
自分だけだよ

うねうね
くよくよ
気持ち悪いまま
進むのさ

あしたも
あさっても
自分のなかじゃ
気持ちはいいの
 ....
「草が熱い夏」
             木の若芽

葉を摘むと
草は傷つくが
いっそう枝は伸びられるようになる
自らもともとの健康に復するいのちが
草にははっきりとある
葉を摘むわた ....
あらかじめ仕組まれていた
夏の日の終わり

目の前の景色が
ゆっくりと麻痺していくのさえも
そんなの当たり前とばかりに
君は背伸びをして見せた

土曜日の午後の
彼女の笑顔や
 ....
孤独はあたたかい
闇はあかるい
しずかに私をつつみこんでくれる
そしてその中で胎児のように眠るのだ

罵倒や嘲笑・裏切り・暴力
全てから私を護り
私の存在を否定しない
理想的な母親のよ ....
  
  どこかにかくれたきみのこと
みつけることができなくて ないてかえったぼくだった
ふたりはとてもなかよしで いつもいっしょにあそんでた
いたずらだいすき  ....
夢はほとんど叶えられない
それが人生

信じた愛は想わぬときに失う
それが人生

希望は絶望に叩きのめされる
それが人生

こころは骨折する
それが人生

きみは裏切られる
 ....
理論的な彼と感情的な彼女の奇妙な毎日は、
ある意味婚姻関係という圧力で結ばれている。

面白いとは面白くないの裏返しで
面白くないは面白いの裏返しであるという
 ....
押しだされる
水はつめたい

書物は
ため息のようにぶ厚い
きみのまぶたは
蝶の羽のようなかすかな運動をつづけている

空気は遠くなりすぎた
青はためらい
黄色は純情
うす紫 ....
しあわせな夏の夜は
しあわせな夏の早朝へとつながっているけど
夏の昼間は焼け死んでしまう絶望さえ
わたしは家事をしなくてはと
ごまかして
人生を片付けていく

彼はまだ
今ごろ総武線に ....
『空 組曲』
  木の若芽


     1
鳥の飛んだ軌跡を空に追うのが好き
いつも空を見ているのよ
 
いつも空を見る
人を憎まないよう ....
俺にブルースをくれ
でっかい心の真ん中に
突き刺さってとろけさすような
スイートなやつ
女に振られて気が狂いそう
歌に託して今の気持ちを落ち着かせたいのさ
残酷な現実だっていつかは受け入れ ....
 
あたまのうえは
どこからそらに
なるだろう

あめふりぐもの
さかいめは
どのまちゆけば
みえるだろう

こたえはいつも
かぜのなか

つかめどもつかめども
てのひら ....
 垂直な光のピンで留められて
 横たわる朝は散乱した昨夜の屍だった
 まだ誰もいないスーパーの駐車場で
 ぬるい風が砂埃を吹き上げている
 
 一匹の小さな蛾が
 逆らいながら飛んで行く
 ....
浮いたり 沈んだり
忙しいよね 生きてくってのは

尖ったり 丸くなったり
大変だよね 世渡りってのは

従順になったり 裏切ったり 
しんどいよね 恋愛ってのは

嘘をついたり 愚 ....
万物理論(Theory of Everything)を携えて来るそれは

人でも神でもなく

一切を

謹厳に

すべての力を統べ

しかし、

哲学的な亡者どもは

自動 ....
おかあさん 
というだけでせつないときがある
それほどに
おかあさん とは特別なもの

にんげんの
こいぬの
ことりの
おかあさんは
やさしくなくとも
まちがってても
おかあさん ....
「祝福」          木の若芽

晴れ晴れ 光り光り 朝朝
あいさつするものがいっぱいで
うれしい忙しさ
私より大きなものたち
私より小さなものたち
そのままに生きている
晴れ光 ....
蝶燃える
        木の若芽


蝶が 蝶が 落ちていく
焼けた道の上 燃えつきたように
むくげの咲く下 焦げたように

わたしも こうなってもいい
だが
わたしは こうなら ....
シホ.Nさんのおすすめリスト(342)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
唱えよその心鳴を- 高原漣自由詩1*12-10-2
経済SM- salco自由詩7*12-9-25
スピリチュアル- 木の若芽自由詩312-9-24
正しい秋- 朧月自由詩512-9-24
未完の歌- 紅月自由詩412-9-20
昔話か?- HAL自由詩6*12-9-20
後悔の詩- 短角牛自由詩212-9-14
aniversary- ブルーベ ...自由詩1*12-9-11
健康に結びついた話- 板谷みき ...自由詩2*12-9-9
うちのこ- テシノ自由詩412-9-6
誕生- HAL自由詩9*12-9-4
山野の月- 千波 一 ...自由詩6*12-9-3
あははと生きる- 朧月自由詩212-8-25
草が熱い夏- 木の若芽自由詩312-8-25
焦燥プール- в+в自由詩612-8-23
あたたかい孤独の中で- れもん自由詩912-8-23
「やっとみつけたきみのこと、とおいむかしのかくれんぼ」- 秀樹自由詩312-8-23
些細な人生論- HAL自由詩4*12-8-20
あるべき種の保存との存在証明- 中山 マ ...自由詩112-8-20
するどい時計- はるな自由詩912-8-18
ゆいごん- 蒼木りん自由詩312-8-17
空__組曲- 木の若芽自由詩212-8-17
ブルース- 黒髪自由詩3*12-8-16
にじのふもと- 佐倉 潮自由詩412-8-11
僕が君を一匹のみすぼらしい蛾に譬えたなら- ただのみ ...自由詩24*12-8-9
ひとそれぞれ- HAL自由詩5*12-8-8
万物の調停者- 高原漣自由詩2*12-8-7
母の背中- 朧月自由詩412-8-5
祝福- 木の若芽自由詩312-8-5
蝶燃える- 木の若芽自由詩312-7-30

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