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絡み合う2匹の軟体動物さながら愛し合う
舌と舌とが唾液を攪拌しながら弾かせる
無声子音の破裂音
こうやってお前を吸い込み食べちゃいたいよと
賞味し合う前菜じみた聖餐の
静かな咀嚼音

そ ....
むかしむかし
アルプスの少女ハイジを観ていて憧れたのは
日向の匂いの藁布団や家の後ろの父性の巨木
何よりも、おじいさんが串で炉火にかざして
ハイジのパンに載せてやる、山吹色にとろけたチーズ
 ....
高速バスに揺られて
レモンチューハイをお前は口に含んだ
すぐに
朝焼けみたいに
お前の喉元から顔にかけてが
赤く
紅をさしたみたいになった
「まるで祭りの御稚児さんだ」と僕が笑うと
「 ....
しとしと しとしと
冷たい雨に君は浸る
しとしと しとしと
冷たい雨に僕は濡れる

君の顔を濡らした冷雨は 君の心の黒い闇を増殖させ
やがて雲がもくもく広がって 太陽も霞んで見える

 ....
{引用=1986年版}
 背骨が痛い 

背骨が痛い、背骨がイタイ、セボネがイタイ
コシボネがイタイ
{ルビYou=腰} {ルビtoo=痛}?
犬にも生理痛があるかしら
尾を立てて嗅ぎ回 ....
猿ぐつわを噛まされた
裸の青白い男が椅子に坐っているので
私はどういうわけか
ふるさとを思い出さずには
いられない

椅子の背に両手を縛りつけられ
陶器のようにつるりとした太ももに
一 ....
 狂女の独白

いつもそれは夕刻よりも暗い夜明け
一日は、東の地底で死んだ胎児のように
いつ迄も、紫色の胎盤にまみれて
暗黒の硬い産道に引っかかっている
胎児の頸には硝子のつららが刺さって ....
 夜想曲

おお夜よ、おお夜よ
人は眠りを貪りながら死は恐れ
瞼を閉じて覆い被さる闇を追い出し
より暗い臓物の中へと逃げ込んで
しかし閉所恐怖をも克服する為
そこにマッチの軸で
天国の ....
まあるく光る月の夜 あなたの体温思い出すかのように 
少しきつめのアルコールで ぼくの身体を軽く火照らす
きらきら輝く月の夜 あなたと初めて会った日を思い出すかのように
少しお高いアルコールで  ....
切れるのではと、怯えるより

切れたら、繕えばいいと

わたしは、そのつもりだ
「こんにゃくゼリーの会 発足!」

ある日突然
それはひとつのテロ、いや革命だった
「老人と子供にはあげません」
と貼紙をして
こんにゃくゼリーたちが檻の中に閉じ籠ってしまったのだ

 ....
グラマラスバタフライ
僕を狂わす炎

美しい人よ
その魅惑的な瞳で
僕を誘惑しておくれ

今宵僕らは二匹の蝶となって
真夜中へと堕ちて行く
二人の体は絡み合ったまま
二度と離れられ ....
湿った夕べ
父の洋服をたたむ
生前の匂いは嫌いだったが
今では柑橘の香りの中で探してしまう


おいおい、そんなんじゃ
だめだろう


酒と、煙草と、スルメと、深夜
私が刻む単調 ....
そこはいつも
清潔な湿度と
せつないじゅうりょくの
香りにみちている

身ごもったおんなたち
髪を横に束ね
しずかにもたれている
雑誌をうつくしく取りだし
うつくしくめくる
とろと ....
二日遅れのホワイトデーの
白いリボンを髪にのせて
ふわりと回ってみせる君は
大きくなったら
メイドになりたい
という

人様に奉仕したいとは
見あげた心がけだ

解釈は準備してお ....
雨音些末さんの自由詩おすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
《楽典》_粘膜上皮- salco自由詩8*10-11-23
ユールレイッヒ〜♪- salco自由詩4*10-9-25
菜の花- 黒田康之自由詩510-9-17
些末雨- sora-miage自由詩110-9-16
出血大サービス24YEARS_BELOW(尾籠)- salco自由詩7*10-9-13
猿ぐつわの男- 豊島ケイ ...自由詩15+*10-7-25
黎明- salco自由詩9+*10-7-19
- salco自由詩6*10-7-19
まあるい月- sora-miage自由詩110-7-15
わたしたちの糸- 殿上 童自由詩11*10-7-10
こんにゃくゼリー革命- 鵜飼千代 ...自由詩14*10-6-19
夜に堕ちる- 未有花自由詩14*08-12-16
一周忌- ゆるこ自由詩908-3-19
にんぷ専用車両- 佐野権太自由詩14*07-10-4
お父さんスイッチ- 佐野権太自由詩53+*07-3-23

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