会社の中で大声を上げている女がいた
俺もあんな風に自分を世界に向けてさらけ出してみたい
さらけ出せるようなハートがそこにあれば
人に振り向いてもらう必要もなくなるのだろうけれど
秋の山肌は
あかときいろにゆれている
思ったより悲しくないらしい
少し風だけが
さみしがりやで
いつのまにか心の中にまで
ふいていた
長袖の人と
半袖の人の同居で
季節のあい ....
幸せは虹色に似て美しい背中を押してくれる追い風
砂浜を素足で歩き気分いい子供の頃の淡い想い出
投げかけた言葉跳ね返す君の声別れ間際は何故かモノクロ
去年から続く恋愛ストーリー紙 ....
なんとなく
なんだかな
って 思えるぐらいの
距離にいたいな
そうすれば
てを当てることも
そっとしておくことも
できるでしょ
大丈夫だよ
あなたの手がそういったら
眠 ....
温もりには匂いがある
向こうにヒトがいるから
一緒に飲みたいコーヒーや
わけあいたい食べ物
くるまっている毛布にも
夢の香りがつまっているの
さみしいあなたの
そばへゆきたい ....
今日も辞めていった
古参のバイトの女の子
俺らは 少ない時間をぬって 詩を書くだけ
君たちは良いよ
最終的には体の行き場があるのだから
明日はもう
ここにはいないし
雨も降りそうだし
こわいから
食べて
そして
明日になったら
明日のわたしを
食べてね
詩をやめた
時は流れる
僕は プラットホームに立っていた
かつての自分には 戻れない
朝
かまきり が袖を引く
貧弱な鎌をカフスに突き立て
出勤する私を引き留める
そんな鎌じゃ 草も刈れまい
まして人間なんて 狩るもんじゃあ ないよ
生地がいたむから
その鎌 どけておく ....
十五歳のころ、文学なんてものは、自分には関係のない分野だと思っていた。
当時、遠藤周作というカソリックを信仰する流行作家が活躍していて、テレビのコマーシャルなどにも出演していた。彼は小説の他に、 ....
誰かが死んでいて
わたしたちは抱き合っている
朝
誰かは必ず死んでいて
痛いまま
泥へ促される
わたしは抗わず
誰の手もつめたくない
忘れものを忘れたまま
延々とあかるい ....
たぶん無意味だから
働くのも 最低限にして
詩を書くのはやめにすることにした
考える時間を持とうと思う
突き刺さる 言葉が
雪 だったら
いずれ 溶けるのが
確定して いるから
少しは 楽に なれるかな
雪吊みたいに
いろんな骨組みが あって
たくさんの 隙間から
外 ....
死がない
僕は死に
想いを馳せる
僕のまわりに死がない
僕は死人に恋する
が愛といえるか
僕のまわりは真空状態
人や言葉がない
そして死がない
僕に死を
僕に死への ....
夕べに
生まれた
小さな泡が
今日に
命の鼓動を始め
明日に
いつつの指を得て泳ぐ
空に
生まれた
小さな塵が
今日に
光の鼓動を始め
明日に
いつつの指を得て泳ぐ
....
ビターチョコ
にきびができても
食べたいよ
そうでもしなきゃ
淋しいじゃない
コカ・コーラ
っていうよりも
イメージは
ジンジャーエール
と言われてます
マックの無 ....
薄青い空を
魚のかたちの雲がとんでいる
空には魚がいる
空は生きている
海はみえないけど
生きてる波が暴れてるだろう
いきものは
どこにでもいるだろう
私の目と
脳内 ....
たんぼにたって
まっている
めをとじながら
まっている
いなほをざわめかせて
やってくる
かぜの
れっしゃを
人は天井に
朝の訪れを知る
世界の中に吹き渡る 思いは
海を流れるだろう
海の景色に夢を見た 私は
風の流れを 起きあがる
人の何も知らない
体の奥を
暗闇で じっと 考えている
....
みんな誰かに救われたいんだろう
無垢でほんとはいたかったんだろう
汚れた部分を洗い流して
綺麗になれればいいのにね
だけど汚れてしまったおかげで
君の悲しみがわかるなら
君の痛みがわか ....
長いトンネルを抜けると
また長いトンネルだった
不思議に思って
後ろを振り返ってみても
やっぱりトンネルだった
はるか前方を見ても
やっぱりトンネルが続いていて
入り口まで戻 ....
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