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貰ったキーホルダーを見る度に
僕の心は体を離れる
ずっと遠いあの街まで
丘の上には大きな桜の木があって
公民館と図書館と体育館と
少し行くとスーパーがあった
公民館には児童館がつい ....
幾重にも重ねられた
朝霞の様に
私は青く塗られた
何かが蠢くカンバスに
薄く薄く白を塗る
決して無理をしては
いけない
分厚く塗り込めば
いずれ割れ、剥がれ落ちる
薄く薄く白を塗 ....
狂気と
正気の
狭間に
狭間に
挟まれた
私は
目を光らせ
まなこを見開き
全てを受け入れ
正気を保たんと
狂気する
信号の赤い
テールランプの赤い
バスのボタン ....
枯枝は空に根を伸ばす
海辺の曇天の白の先
遠く遠くに根を伸ばす
時折太陽の欠片が見える
それはとても美しい白
何もかもを焼きつくせる
貨物列車の重たい音
耳を切る様な唸り声の風
....
自分、行きとるか
真面目に働いとるか
まあ、僕の事やから
きっと転職してるんやろう
今の仕事はどないや
こっちは毎晩残業やで
残業代もらえん会社で残業や
奥さんと子供、大事してるか
今 ....
海流を眺める
油絵の具を指で擦った様な道
夜の灯りをギラリと跳ね返し
いくつもの美しいラインが交差する
背泳ぎを見ている
行く先も見えずにただ進む
後に残る軌跡は直ぐに消える
いつか ....
妻は月に一度か二度
四、五日ずつ実家に帰る
その度に
暗い家に帰る度に
僕は何故ここに居るのかと問う
知らない土地と言葉
何をして居るのかと問う
湿気を吸い込んだ紙の様に
心が少しずつ ....
だだっ広い雨上がりの空に
僕にはない言葉がさ迷う
地上の、揺れの、草の、言葉
湿気、温度、雲の距離
僕の言葉は枯渇して
君の言葉を吸い上げる
地球、亀、象、
天文学的な、 ....