すべてのおすすめ
泣けてくるんだよ 嬉しくて
唐揚げがでたのだという
薄い色の牛丼や非常食のような食事ではなく
唐揚げがあたたかく運ばれたと
デザートとしてイチゴがあったんだよ
食えなかったよ
こん ....
今朝からの気温
変わらない気がする
私の今日をふとふりかえる
足跡があると
思いたいのも認めて
暮れる空みる
みな帰れよ
それぞれに帰れよ
祈りとかくのもおこがましく
指 ....
古い家屋に手を入れてできた料理屋さんは
まるで人をこばむように
さっさとおゆきなさいと
言うように人の気配を消す
庭に咲いた花まで
初老の店主は言う
ひとつひとつ皿を運び
魚です ....
どや顔って言うより
したり顔って言う方がすきだ
僕の犬
鳥みて わん
猿みて わん
僕の嫌いな人みて
うー
いいぞ
僕の犬
いいんだ
目が見えなくなってきたね
....
すぐ泣く
その涙も空気にとけるよ
溜息も
雲がもってってくれる
だから窓あけよう
そうだね
いいことなんて
なんにもないね
天気はいいけどね
昨日は終わったんだよ
明日はま ....
大きなハサミで
ばっさりと切りたいいやなこと
多少の血は
涙より苦くはないよ
羽を継ぎ足して飛びたい
冬の凍った空を
あたたかい方へ
方へ
おかあさんのような雨がふる
おとうさんのような手のひらで
覆われたい
こどもの私として
覆われたい
雨の夜に
いくつもの中のたった
ひとつの家族として
覆われたい
めんどうく ....
大丈夫かなあ
そうつぶやく君に
根拠なく言う 大丈夫だよ
心でつなぐ手の二人は
裸で歩いていた冬の光りの中を
反対側のホームの手前で
そっと切り離す私の
カラダから抜け出させたカ ....
鳥は二足歩行です
足跡てんてん
小さくて
羽ある君の小さな跡に
視線だけでついてくいつまでも
てんてんの跡は
命を知らせ
自分のたってる場所にふいに
鼓動が響く
雪の上にみんな立てば
ひとりの重さの跡になる
とがったお口でなにを言うかは
厚着しているカラダの都合
さむいね
さむいね
オウム返しに君が言う
言葉がふいに温度をあげる
私の手 ....
愛してるが安いよ年末だよ
買いにゆこうか自転車で
あなたがごろ寝をしてるから
畳がきしんでしょうがない
テレビが映すこの部屋は
あたたかそうでさむそうで
お前だけだと言うけれど
....
少しゆすってみる
星が降ってくるかもしれない
わかってるよ
ありえない話でもしないとさ
空気が悪いじゃないか
も少しあたたかくなったら
急がなくていいから
決めようか 行く先
....
果物をむく手つきで
言葉を探る
タダシイ方向へただゆきたくて
薄いカップで淹れる飲み物のような
少し冷たい感情ももっている
私の今日も北風みたいな想いがありました
このたくさんの星 ....
ひと目星をみるために
今夜も出かけてゆくのです
雨がふってる空は濡れてはいない
窓のうちっかわには
平和があるというのに
こうして出かけるのです
まるで外にある宝物しか
受け付けない ....
私が猫だったら
人の頭より高いところに
いつも寝ることにする
間違ってもだれかの膝の上なんかで
眠ったりはしない
私が星だったら
うっかり一番に目立ったりしない
みつかってさえない
....
美談にしたいテレビの
当て外れてあまりにも
ありきたりな障害者の日常
からから笑う全盲の友
平気で私の弱点つく
あんたほんとに弱者なの?
お前よりは強いかもねと
いう君のとても大きな ....
優しくない
人を妬む気持ちが
ドロドロと溶けだす夜
私はまた罪をおかしそう
もっているものをあわてて確かめる
人並みに揃っていればいい
多少足りないぐらいなら
コンビニにいって買おう ....
ねえちゃんもうすぐ誕生日やで
姉は私を まっすぐ見つめてそう言った
歳なんぼになったん?
と私
知らん
そよそよした風吹かせて姉が言う
そんなん知らんでええ
隣のおじいちゃん ....
どうして夕闇は
せかすように美しいの?
置いてゆかれる不安はもうないのに
雑踏に踏み入れる勇気が
ないのにたどり着いた
いつもの という駅
帰ろうとつぶやくと
さみしくなるのは ....
いつかは死ぬのにね
母が言ったからどきりとした
いなくなった恋人を
そろそろまた恨み始めていたから
母は
死ぬということと
家の中のあれこれとを
同じところに平気で並べる
....
夕暮れ直後のホーム
改札口でたところの隅っこ
明るいところからの暗闇
全部やばいぐらいの○○
ひやっとする風が首筋にとびこんで
くしゅん
すくめた肩を
最初に触れるのが君なら ....
墓へ続く小道を
厳かな気持ちで進めば
先にいったひとたちの
足跡が静まる
あいだあいだに咲いてる
花は美しすぎて
手折ることはできない
みなの胸に刻まれる
永遠を夢みる
大木 ....
大嫌いな夜を抜けて
やっと出会えた朝
ひんやり冷たいだなんて
優しくないね
と思ったら
雨上がりが届けた甘い香り
ありがとう
金木犀が私を包む
優しく
太陽からこぼれる光りを
端から拾った/両手で
まぶしい気持ちになりたかった
車が並ぶ駐車場
主のいない胴体は
ぴかりぴかり光っていた
夏ではない
冬でもない
今の季節の憂い
....
青い空によく映える
突き出た看板にはバイキングの文字
どうぞご自由に
雲がそう言った
飛び石のように並んでいた
まだ夏服の少女の
むき出しの肩が
風に触れられて震えた
自由に
ひ ....
普通になりたい
うつむいてあなたは言う
小さな小さな声で
普通ってなんだ
なんて問えるだろうか
障害がある
と告げられた彼女に
決めたのは
普通の側ではないのか
なにが
....
理想の母とは
いつも友人の母だった
決してとることのない仮面の笑みが
もたらす安心の温度にほどけていった
なぜ母は私をよぶとき
まゆげをきりりとたてているのだろう
目の端が尖っているの ....
黒の陰から
太陽の中へ出てゆこうとするなら
透明なゲートをくぐらねばならないよ
どんな不正直者でもくぐることはできるけど
ああ
真っ白な雲の中に
一筋の黒をみつけて安心する
海のない ....
心ってね
痛いとき
言葉 なくすの
心ってね
悲しいとき
なにも言わないの
心ってね
さみしいとき
さみしくないって言うの
それがだめでも
そう言うの
悲しいね
悲しいって
どうしようもないって
泣く君の
前で両手握る僕
雨よりも
無力で泣いた
私生きていたくない
君は言うけど
僕のためになんて
僕が言えはしない
君のうつむいた
....
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