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大晦日は
子供部屋のとびらを
あけておかなくてはならなかった
トシガミサマが来るので
トシガミサマ
というものがなにで
どんな姿をしているものなのか
わたしは知らない
ある年の ....
・
彼女は晴れの日でも傘を差している
雨を異様に怖がっているのだ
酸性雨を浴びると体が跡形もなく溶けてしまう
という話を子供のころに聞いて以来
ずっと信じているらしい
雨が降り出してから差 ....
・
夫があまり鋭く見つめるから
わたしはしだいに削れてゆく
夫と婚姻関係を結んでからのわたしは
もう余程うすっぺらくなったらしい
強く手を握られると
きしゃり と指ごと潰れるから
か ....
缶切りで鯖味噌缶を開封し背中まるめてわぶわぶ食べる
薄荷飴ひとりで舐めてさびしがる君のことなど想ってみつつ
朝刊の明朝体が目に刺さる夜明けどこかで鳥が鳴いてる
晴れた日の午睡が好 ....
・
衣替えが近いので
冬服を夏服に入れ替えることにした
天袋の奥にしまいこんでおいた段ボール箱をおろし
夏服を一枚ずつ箪笥の引出しにおさめてゆく
最後に
去年の夏によく着ていた
さくらん ....
salcoさんの吉田ぐんじょうさんおすすめリスト
(5)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
歳神様
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吉田ぐん ...
自由詩
15
13-1-3
彼女らはいずれも澄み切った声をしていた
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吉田ぐん ...
自由詩
26
11-9-10
dissimilation.
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吉田ぐん ...
自由詩
49
11-1-6
六月のBGMはレット・イット・ビー
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吉田ぐん ...
短歌
15
10-6-4
家事をするけだもの
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吉田ぐん ...
自由詩
21+
10-5-24
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