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からだが
前に前に傾き
おおいかぶさる
眠りつづける
四つんばいの少女
自分もそのまま
眠ってしまう
ぶおう ぶおう
ざば ざば ざば
自分もそのまま
....
川辺の光の
光のあやとり
すぎるものたちが
映り映らず
すぎてゆく
生きものは生きもののまま
在るものも無いものもつながってゆく
降る会話 巡る会話
水紋ではな ....
布の上の鉛の絵
波に途切れ 文字になる
唱いかけ
波間の火を見
唱いだす
歯車の音がしている
陽の芯からの風にまぎれ
さらに さらに遠去かる
刺さることのな ....
光をついばむ音のほうへ
川は流れ はばたきを描く
光をそそぎ
光を削る
下へ渦巻く緑があり
土に斜めにつらなっている
硝子の洞へひらく緑
わずかに金の森を映して
....
見える水音
見えぬ水音
草を伝い
草を描く
影を避けて
水を歩む
雨のあとの
浮き沈む道
おぼえられ
わすれられ
名前は鳥のようにすぎる
地は蒼い
....
川の向こうにひろがる夜
水の社から来る音と
黒と青と金とが重なり
やわらかな生きものの胸を染める
暗く豊かな雨に導かれて
山は次々と雲のものになってゆく
....
ふわふわが
ふわふわに言います
もっと
ふわふわになる
光が光に目をふせ
渦の生まれを見ます
ふたつ
生まれた
ほつれ
ほどかれる指が
からまわりし ....
雨が近づき
誰もいない
贈り物を捨てた
霧に立つ
赤と白の脚
ひとつの弦を聴いた
動かない虫
窓ごしの雨
深緑の声
夜は去り
水は残り ....