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たゆたゆと零れおちゆく蒼いとき つめに絡ませ朝をむかえる
すべりおちのたうちまわる欲情を 涙のようにみちびく指さき
肌を知りささやきを知り朝を知り 自分の皮膚の分厚さを知る
しおからい肌のおもては なまぬるく うらがえしてもどこか遠くて
あまおとに そらにむらがる あまおとに たましいを忘れ たましいを忘れ
はねかえり つらなる円を 欲すれど あるのは怠惰な 水溜まりのみ
ひとことに ふとしたしぐさに まなざしに 弱い ....
覚えている。
まつげ。くちびる。あごひげの、長いところ、みじかいところ。つむじ、寝ぐせ、大陸みたいな背中。せまいキッチンの、ほこりをかぶったトースター、使われたことが一度もないみたいな炊飯器。ひ ....