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出勤を道草はたの霜ばしら
自堕落の浮腫みづら張る朝すがし
駐輪場サドルに銀の宇宙苔
コンビニに寄れば家路の月は肥え
東北はいかにもらしく曇りをり
田舎てふ恒常不変なま欠伸
緑なす山野に怯ゆ吾義眼
青森は遠しJALに乗るがマシ
にのへ駅乗降ゼロのセンセイ臭
あぷぷれが参個ひゃく円マジっすか
海 ....
あかさびた喧騒昏く広小路
上野山くろぐろ聳え駅を指す
午前二時松坂屋横かすめ行く
おかっぱの少女防空頭巾{ルビ厭=や}で
千代ちゃんは数え四歳母捜す
川向う慰霊の堂は家ならず
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根津
百歳の藤猫侍る祠岩
杳として千本鳥居入ったきり
かはたれの緋牡丹 墨の袖も引く
貸本屋 {ルビ眇=すがめ}の映る飾り窓
不寝
あぶら揚げ咥へたるはゝ月抱く
胸はだけ ....
引導も渡せぬ坊主に戒名料
*引導=道案内する事。
仏法では仏や菩薩などが、迷っている
衆生を導き悟りに入らしめる事。
49日の法要は単なる金もうけ・・・
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生乾きの父を吊るしてからコーヒー