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なないろのしゃぼんだま
きみがさかさにうつりこむ
さかさのおでこにキスをする
そしたら
はじけてきえたけど
あたしのおもいはよりふくらんで
もっとすきになりました
....
マイケル・ジャクソンに良く似た男の鼻が取れたそうだ
そいつはムーンウォークが下手な男だったけれど
外見だけは大そう似ていたんだ
真っ赤なシャツに真っ白いジャケット
取れた鼻をつかんで便所に向か ....
その包むような声を聞いて泣いてしまうのは
弱っているからだと気付いて
爪を一枚だけはがして
あなたの前に差し出して
そして 泣けば
その白い指が僕を
殺してくれると思っていて
....
真っ白いドレッシングに塗れた女学生を目の前にして
ただただ震えるだけの手と
笑い続ける膝を引きずって
部屋を出て行くのが精一杯だったんだよ
ようやく心に平穏が戻って
変に奇をてらう事 ....
女の子が僕に言う
指が別の生き物の様に這い回る
指の芯まで目覚めてゆく感覚
世界は柔らかく歪み光る
浮き上がる体を抑えきれず
目の前にいる女の子を
押し倒せそうな気分になる
小指の爪が逃 ....
あんなに憎んだ女の夢を見た
あいつも私と同じくらい
私を憎んでいるはずなのに
なぜか二人は仲良くお好み焼き
目の前で焼かれているものは何?
せめて夢の中だけでも
上 ....
AとBとCとDとEとFの六人の日本人が居酒屋で一緒に酒を飲んでいる。
AがBに聞いた
「ねえ、お前って古くからの日本人の血以外で何処の国の血が混ざってる?」
Bが答えた
「俺の父方の曾祖父 ....
僕は最近眠れないんだよね…。
なんでかって?
それはさ、それはさ…。
どう言えばいいのか、
僕にもよく分からないんだけど…。
でも、思い切って言ってしまおう!
いや、やっぱり止めておこうか ....
アナタは私にコーヒーを差し出した
外では雨の音が心地良い
時折光る雷光にアナタはビクッと震えた
雷がきらいなの? と聞くと
アナタは素直に 怖いからきらいだ と答えた
そう ....
我々、日本人も野蛮人
バンバンジー食らいバンジージャンプ
夜は気取ってワインの馬鹿
ほら、言わんこっちゃない
悪酔いして翌日も二日酔い
よいしょよいしょの窓際族
やっぱり屋上からのバン ....
朝起きてから寝るまでに
一日何回お前の事を考える?
恋をするお前に恋をした俺は
異常なまでに怯えているんだ
俺はお前に恋をしているけれど
お前とはマブダチでいたいだけなんだ
本当はそうじゃ ....
公園の芝生に腰を下ろして
君と他愛も無い話をしていると
右手の甲にそうっと蟻が這い上がる
私は無表情にその蟻を一瞥し
左手の親指の腹で静かに潰す
目の前には無限のような緑
足下は歩き慣 ....
オレの横には少女
オレの愛しいおんな
少女からオトナに
かわりゆく少女、少女
少女は黒髪ボブで、
伏し目がちなときの
睫毛のつくる影がいい
オレはあの子にうっとり
少女、今朝は ....
青空をよぎる壮大な雲
公園のベンチに腰掛けて
気分屋の君と二人眺めてる
入道雲、いわし雲、おぼろ雲
なんか色々と習ったけれど
そんなことはどうでもいいや
君とキスをしている間にも
....
夜中の三時に目を覚まし
仕方がないから何にもしない
グラスに氷を放り込み焼酎注ぐ
不純物は何も要らない
マルボロライトが切れたから
親父のマイルドセブンをちょいと拝借
計算して作られた ....
ゴミ箱の中にはピンク色のコンドーム
先端の方には濁った白い液体
朝起きて一番最初に目に付いた物が
そんな物であることに僕は小さく舌打ちをする
隣であどけない顔で無防備に寝ている女と
昨夜の彼 ....
背を向けている女
背格好が似ていて
同じ香りもしている
手からすり抜けていった女
男の笑う顔だけが見える
腰に手を回し
歌うように
触れるか触れないかぐらい
おもいを伝 ....
君は僕無しでも生きられるかもしんない。
僕も君無しでも生きられるかもしんない。
でもね
君は君無しでは生きられないし
僕も僕無しではいきられない。
君の君には、僕がいた時間が含まれていて
....
冷凍庫に眠る
蜂の亡骸は凍る
大人のわたしは
花と虚偽の
供述を並べている
あのとき
去る季節は凶暴なのよと
教えられたから
わたしは隠れて
餌をあげた
遺棄傘に貫かれた土 ....
ほんというと
ぶるぶるするとこわい
だけど
きらきらたのしくて
でもやっぱり
ときおりぶるぶるこわくて
あなたのためにいきている、と
ごうまんにもなれず
じぶんのためにいきてい ....
トイレの便器に座って下着を下ろす
この普通の行為によって導きだされるのはそう、排泄物だ
食事中の方失礼
力んだところで出るものは出ず
変わりに長く細長いものがにゅるにゅると飛び出した
....
今夜は
ウイスキーの水割りを飲んでるよ
僕はあんまり
ウイスキーは飲まないのに
なんだか
無性に君の声が聞きたい
別れを言い出したのは君なのに
僕を振り払った ....
君は僕を
まだ待たせる気なんだね
今まで20年も待っていたのに
更にあと30分も
考古学者掘った 埋もれた時間
昆虫学者拾った 新らしい名前
天文学者覗いた 過ぎ去った光
失恋学者探した 思い出の時間