すべてのおすすめ
　　

　段ボールの切れ端から
　夢を見た


　やさしさに包まれた炎
　どんどん燃えていく民家
　煙を感じるはじめての


　あれは炎だ
　単なる火であり、炎だ

　.... 　炎天下の国道で生まれた俺は本能的に四つ足で生きる
　燃える街路樹は火力を増して
　国道を走る車の後部座席を焼き払う
　揺らぐアスファルトの先で生まれた幻影を打ち破る視力を
　.... 　グラスの底の穴からミルクがこぼれている
　おさえた手からミルクがこぼれている
　立ってる床の穴からミルクがこぼれている
　ミルクがこぼれている
　それ以上は何と言った　.... 　俺には何もわからない。
　水道の蛇口をひねる。おまえの体液が心地いい。
　ずっとたゆたっていたい。
　かるく海の匂いがするそこに、ずっといたい。
　ずっといたい。
　傾　.... 　俯瞰で死ぬのは結構なことだ
　いい自殺とわるい自殺を引き算して
　割れた反射鏡にぶらさがってる俺の首から下
　生きてるかもしれない小便をかけてくれ
　化学物質漬の　.... 　




　あいつは俺の噂話をして
　俺から片腕を切り落とされた
　交差点の銀行は
　何度も合併して名前を変えた

　黒塗りのタクシーが客待ちして
　運転手が鼻毛をむし　.... 倒れた自転車から音は聞こえない。

コインロッカーに花束を忘れてきた。

クレーン車の輪郭が闇に消える。

花壇の整列した花々で指先を切った。

低気圧、靴紐を揺らす。

埋められ　.... 　熱を嫌う
　冬の午前十時
　錆びた手すりに
　もたれて
　こめかみを撃ち抜く
　動物園に火をつける



　噴水は枯れた
　飼育員の首吊り死体
　食らいつく　.... 　


　いい天気だった。これほど天気がよければ、女の乳首も見えそうだった。見えなかった。おれは駅前のロータリーのベンチで、バスを待っていた。
　隣に座ってる男の乳首は見えてしまった。　.... 　小学校のグランドには記念としてサッカーゴールが置かれてあった。何の記念かはわからない。ゴールポストに腰をかけて、正確に言うと、ゴールのバーで足をぶらぶらさせながら、釣り糸を垂れて　.... 　白い錠剤とロシアで買った中古カメラがテレビの上に載っている。
　もうすでにおれは嘘をついてしまった。白い錠剤もないし、ロシアで買った中古カメラもない。ロシアが昔ソ連だった頃、お　.... 　
　
　
　

　おれは電車に乗ったことがある。電車には吊り革なんてものがぶら下がっていて、つかまる者もいるし、つかまなくて手すりで済ませるやつもいる。なぜか敬虔な気持ちになっ　.... 　

　

　おれは失敬した。ならず者というものがいる。ならず者国家とか誰かが言ってるのをおれは聞いたり見たりした。テレビや雑誌で取り上げられてたんだ。どっかの国のお偉いさんがどっ　.... 　タイトルと本文は関係ない。スプートニクの話も、爆についても、そして乳業についても語るつもりはない。でも気分によってはひとまとめにして、つまりスプートニク爆乳業について語る可能性だ　.... 　

　


　ガラム・マサラってのは確か香辛料の一つの名前で、本格カレーなんかに入ってるやつだ。例えば、おれは真剣に考えてみる。カレーを注文すると、スプーンしか出てこない非常時につ　.... 　ショッピングセンターの入口で
　中学生のガキたちが
　寝グセのついてる塾通いの同じ年頃の
　ガキの肩を強く押した。
　おれは傘を差した。
　隣を歩いてる女の
　横顔を　.... 　
　生きる喜びに耐えかねて死ぬことを決める
　その時刻の空は縦に割れて中身が飛び出した
　明け方には雨が降った
　乾いたものは何であれ地面に定着する
　鳥の鳴き声が聞こえないの　.... 　昨日のうちに決めたことを翌日実行するのが
　正しい人間である
　その前に発表しなければならない
　私は人間である
　ドラ焼き型ロボットでもなければ
　餡子抜きドラ焼き型ロボットでも　.... 　シルクハットの手品師は
　自分の姿を消しました
　種も仕掛けもなかったので
　もう元には戻らないのでした
　相棒の鳩は
　空を飛んでいます
　
　　


　

馬野ミキさんのカンチェルスキスさんおすすめリスト（19）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
放火魔の小便	- カンチェ ...	自由詩	4	05-11-30
当たり前に死んでいくだろう	- カンチェ ...	自由詩	5*	05-9-14
ミルクがこぼれている	- カンチェ ...	自由詩	4	04-12-28
責任逃れの太陽	- カンチェ ...	自由詩	5	04-11-25
おまえの耳にいつか聞こえるはずだ	- カンチェ ...	自由詩	4*	04-10-17
生贄タンバリン	- カンチェ ...	自由詩	11	04-8-23
埋められた飛行機に乗っている	- カンチェ ...	自由詩	14*	04-7-30
スローモーションの象	- カンチェ ...	自由詩	12*	04-7-29
ディズニーとマクドナルドと劇団四季に命を狙われる男	- カンチェ ...	散文(批評 ...	7*	04-5-27
仲間内ケミカル	- カンチェ ...	散文(批評 ...	6*	04-5-21
ミハエルポートレイト階段	- カンチェ ...	散文(批評 ...	6*	04-5-17
キルティング担当大臣	- カンチェ ...	散文(批評 ...	3*	04-5-10
カリフォルニアビデオジュース	- カンチェ ...	散文(批評 ...	2*	04-5-6
スプートニク爆乳業	- カンチェ ...	散文(批評 ...	6	04-5-4
フリーダム渦巻きバレエ団	- カンチェ ...	散文(批評 ...	7*	04-4-28
世界中の世界	- カンチェ ...	自由詩	2	04-4-27
生まれた顔を隠す	- カンチェ ...	自由詩	3*	04-4-20
二塁ベースの経験	- カンチェ ...	自由詩	6*	04-3-28
消滅のしかた	- カンチェ ...	自由詩	9*	04-3-25

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