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燃え上がる巨大な寝台列車から逃げ出すひとのいないやすらぎ


草上にレモンはひとつ落ちていてあなたのいない夜のはじまり


街中にひらく紫陽花5Fから観ている雨の降りしきる朝


 ....
きみが目を閉じても風は草原を夜空を海を旅してまはる








涸れてゆく泉にきみの瑠璃色の絶唱とわに不滅の予感


雨の駅、雨のバス停、雨の庭。きみが ....
窓を打つみぞれの音の冷たきに孤独はやはり嫌いと思う


哀しきは居らぬ人へのうらみごと聞かせし空の雲行き怪し


夏の夜に火を点けられし導火線人目を忍び寒空に燃ゆ


{ ....
一瞬のタイムマシーンである日付変更線を越える飛行機


あの頃は、と思い出すたび僕たちは大きな洗濯機の中まわる


気の利いた言葉浮かばづきみの笑みに複雑骨折してゆくこころ


つま ....
「不思議だね、みんな死んだらいいのにね」ってビルの65階の夜景




もう少し待って 60年くらい経てばさみしさが死因で死ねる






{引用=6月、梅雨 ....
遠き田の隅に孤独は佇みて親しきわれの呼ぶ声を待つ


白きゆり手折る微々たるゆびさきの力でわれをあやむるおまえ


君が代をふたりで唄うさつまいも甘き田舎の夏の縁側


 ....
マリアンヌあなたが眠る七月にあなたが強く響くのを聴く



マリアンヌ七月の原をふりかえり星の海を見つめつづける



マリアンヌ石壁を越えあなたへと滴のような声がしたたる ....
夜を飛ぶサーチライトをUFOと信じる子には光るシールを

映写機に撃ち落とされた銀幕の穴の向こうの月が綺麗だ

始発にて人気女優のクローンのような女と飛行場まで

新品のアメリカ製のス ....
青き百合を水に葬る手のひらのかたちのように流れゆく指


横隔膜の失いたる平衡感覚で剣のうへももはや荒野


牛乳を一気飲みする冷たさにすべての蝶の真白く映えり


目を閉じて遠き木 ....
遠去かる陽がうなずいた草の輪にやがて降り来る雨のふちどり



痛む目となだらかな背を持つものは皆それぞれにぽつんとしている



ひとりだけ此処に居ること奏でれば返る応え ....
「昨日はふたつの嘘をつきました今日は今日とて数え切れずに」



たくさんの傘が車道をすぎてゆく雨上がりの陽に影を失くして



風あおぎ枯れ川の春祝うのは帰る場所無き ....
{引用=高速で回転している花束を見ている朝の洗濯機の前


小窓からしゃぼんの香り飛び出して空に散らばる雲の石鹸


仰ぎ見る雲は雨雲どんよりと黒い何かをぬぐえぬ散歩

 ....
ブランコに51kgぶらさげて光らすための助走をつける


20歳になったら生きる意味がない崩れるための両足で立つ


空っぽになるのに伴う痛みならどこでなおしてもらうんだろう


 ....
 水たまり広がる波紋に耳すましきみのリズムでやってくる夏



 砂浜に置いてきたもの捨てたものロケット花火と添い寝する夜



 8月のリップカールのてっぺんで届きますよにぼくのメロ ....
もう大人になった気がして二本足で立つことにした誕生日


「生命線を持って生まれたかった」スクラップされていくロボット


大福だと思って食べたら素甘だったという悲しみを背負う
 ....
  暖かな雨に追われて迷い込み君と出会った六月の町


  徒に花びら数え占った恋の行方を君も知らない


  花は花やがて綻び散るものの定めの前に花鋏有り


  裏庭でか ....
塔というひとつの崩れるあこがれや空へと伸ばした腕の傷痕


傷つけて傷つけられて庭先で裸足のままで梅の香を嗅ぐ


濁流に映りしきみの微笑みか重たき日々の波のきらめき


階段の日陰 ....
雨の日にてんとう虫を探すよりむづかしいこと考えていた


ゆれている壁の写真や金魚鉢自信を失くしたきみにゆれてる


驚いた山の紅葉へたくそなきみの手編みのマフラーそっくり


霧の ....
空中に放り投げたる自転車の車輪の下の花びらが好き


背景として描かれる枯野にてかんざし拾うそれはゆうやけ


水没す古代遺跡の燭台にふたたび炎が灯る邂逅


風邪薬ばらまく園児裏山 ....
ぷりりんとチョコの入れ物売っているフォークの先に突き刺さる月

ヴァイオレットきみの口笛残酷に金魚のエサは二粒三粒

鍵盤は白黒白黒白白黒カレーライスに蜂蜜入れる?

ふざけてるふざけてる ....
青空は世界の王である午後にやきそばパンを買いにゆくとき


みとれてるあなたの美脚やきそばの麺の細さを味わうように


屋上であなたとふたり風に似る高鳴る胸の火災報知機


焦がれて ....
こんな日は自分以外の誰彼の必要性を問うたりしない


遠い日の約束 あれが最後だと分かってたなら守っていたよ


東から西から差し込む宵闇が君をさらってさよならもせず

 ....
閉じ込めて鍵を閉め忘れたがゆえに青空今日もひろがってをり


低地へと雨がながれてゆくはるか彼方の名も知らぬやま


生活のにおいを捨てて枯れすすき遠くに見ゆる鬼と目が合う


彼方 ....
今青き蛇の抜け殻くぐりぬけ廃墟のごとき雨の降るかも


コスモスの群がる丘で赤と青 少年少女が燃やすむらさき


錆び付いたあなたが今夜もあらわれて僕のくちびる噛んでさよなら


降 ....
抜け殻のC2ボトルでいっぱいのダストボックス夜を濾過せよ


飛びかかる野生本能むき出すがBGMが気に入らない彼


シーツ上DNAの僕たちの 不安 恍惚 小さな心中


冷蔵庫なん ....
先生 この前のテストは100点だったけどBでいいです先生私先生が好きです。


ラメ入りの少年 惚れさせてしまうのは男どもばかり 生理も来ない


触れてとは言わない言えないでも触れな ....
一つだけ失くすことより得るものの少なさならばもっと失え



きつねいろチーズケーキにのせすぎたペパーミントのばかあほまぬけ



宇宙から何も来ないと信じながらレモンジュースを挽いて ....
 



晴天は、たくさん好きな人がいて、その人が死ぬと大声で泣く。




抜歯したあとでミスドの店員と腑抜けな笑顔を見せ合っている




関われる話題がないのでROM ....
  いたむ目に
  また
  煙り刺す

  秋の空

  誰か気づいて
  夕立ちの人



   仕方なく
   灯すほのお
   と

   苦い液

   吐 ....
夕暮れに花を選べばひまわりが遠いどこかでうなだれている


草むらの茂みに隠れ咲いた花ひとりの兵士 目は閉じたまま


ゆっくりと開いてゆくの花びらがだからわたしは滅んでゆくの


 ....
霜天さんの短歌おすすめリスト(31)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
とうめいな部屋- 本木はじ ...短歌1106-6-11
不和誘導- 本木はじ ...短歌32+05-11-26
霜月純情- 落合朱美短歌12*05-11-23
星屑ろんりねす- 本木はじ ...短歌1405-9-14
なつ、青、ひかり- ピッピ短歌1705-7-22
転向。あるいは秋のいかづちの降る- 本木はじ ...短歌1205-7-12
ノート(マリアンヌ)- 木立 悟短歌605-7-8
幻燈機の夜- シアン短歌1805-6-17
消灯時間/蝶のかたちに展がる雫- 本木はじ ...短歌1305-6-15
ノート(窓)- 木立 悟短歌805-6-10
手紙- 木立 悟短歌705-6-8
梅雨空日記- 野月歩短歌11*05-6-3
K- ピッピ短歌21*05-5-30
メトロノームの夏- 望月 ゆ ...短歌37*05-5-30
二足歩行- バカ男短歌1605-5-18
紫陽花ヶ丘- 嘉野千尋短歌16*05-5-12
REINCARNATION- 本木はじ ...短歌605-3-8
山のあなた- 本木はじ ...短歌6*05-2-12
SENTIMENTAL_COUPDETAT- 本木はじ ...短歌18*05-2-7
それも案外難しいのよ- ふるる短歌10*05-1-25
若者的最高峰- 本木はじ ...短歌1204-12-12
はなれる- ピッピ短歌604-12-6
大和未遂- 本木はじ ...短歌604-11-6
退色未遂- 本木はじ ...短歌2804-11-2
小さな心中(Originalsongs『小さな死』byピッピ ...- 本木はじ ...短歌10*04-9-15
破壊活動- ピッピ短歌45*04-9-12
さよなら僕を- ピッピ短歌904-9-7
カンパリ(comparing)- ピッピ短歌8*04-8-19
たばこ_五首- 折釘短歌504-8-16
INNERGARDEN- 本木はじ ...短歌1104-8-15

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