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散歩の途中で
くしゃみをすると
塀の向こうから犬に見つめられて、困った
立ち止まって見つめ合ってみるけれど
悪いことをした
わけではなく

少しだけ難しいことを
難しく考えてしまうから ....
流れ込むように
止まれない足元は
回転する音を
通り過ぎた重みを含ませながら
響かせている

夏に
焼ける
アスファルトが靴底を溶かしている
積みあがる積木の街
冷めないままで
 ....
透明に
張り詰めた
ガラス窓から
朝日が零れているよ
覗き込むと
昨日が
音も立てずに沈んでいくところで

空間
四角く区切ったそれを
大勢の息で共有しながら
積み上げられている ....
逡巡
ほんの少しの間隔で
手をつなぐ
手をつなぐ
街の角での深呼吸
こんなに苦い空気でも
こころは深く平らになる


よく晴れた日
取り残された月を見つけて
一秒
一秒を
見 ....
僕のお気に入りのフレーズは
もう届かないとこにある

青くて、青い
静かな朝を
飛行機が筋を引いていく

ゆっくりと吸って
吐く
そんなリズムだ
忘れることも出来ないくらい数え続 ....
点と線と千
繋がらない夜があって
道に迷っては
迷いっぱなしになる

街灯は
月明かりに似せようと
目には見えない点滅を繰り返すけど
足元を照らすには
まだ足りない
らしい

 ....
滑り台の上で滑り出せずにいる
後ずさることも出来ずにいる
飛行機が滑り込んでくる
地面すれすれ
空気が摩擦して
夏が濃くなる

毎日を鏡に映してみても
逆さになる他は何も変わらない
 ....
垂直の空を
仰ぎ見る
ここは空の縁の終わらない場所
折り重なった雲と雲が
覆い被さってくる


続きを
見たいと思っている
染み込んでいく雨粒と
あの雨の後の匂いの行方を
空へ ....
ふおーん
警笛を置き去りにして
カーブに消えていく電車
踏切では遮断機が開くことを忘れて
取り残された人々
遠くでもう一度
ふおーん

ここはゆるやかに傾斜している世の中なので
くす ....
蝉が時雨れている8月の
呼吸がぴたりと止まる時がある
子供達は公園でぶら下がっていて
突然の静寂にゆれている

初めてついた嘘はどこへやったかと
懐かしい引き出しをひっくり返すと
初めて ....
あの空の話





もう遠くなった映像の中では
坂道の向こうの太陽と
薄くなるグレーの空とが
混在していて
蝉時雨
引いては寄せて
寂しさを反芻している

知らない知らな ....
深々と 静寂な
海にたゆとっていたいんだ
言葉の羅列の大通り
耳を塞ぎたいときもある
その合間にも
世界は回転している


触れるのは少し痛そうだから
ベンチに深く沈みこんで
とり ....
ぐおん
と唸りをあげて
自動販売機が震え出す夏
電車のゆれる空間で
ヘッドフォンの君を見る

ひどく 暑い
冷房が壊れているとか何とか
聞き取りにくい声でアナウンスしていた
ような気 ....
少年
いつかなくした自転車の
へこんだ場所を忘れてた
あの子を見ててブロック塀に
ぶつけたときにできたやつ
そうだったね
そこに貼り付けたシールは
昔からの空色で
覗くと雲が浮かんでた ....
草原の秘密基地
今はもう影だけで

虫取り網を振り下ろす
残像が目に焼きついた
夕暮れの蝉時雨を
いつまでもそこで聞いていたっけ


通りすがりの車窓から指差した
この草原は僕なん ....
窓枠から漏れている気持ちを
ガムテープで目張りする
それで安心かというと
そうでもないらしい

困ったな
僕はそれ以上のすべを知らない


進みようのないことを
あれこれと堂堂巡り ....
街に忘れかけられた
公園のベンチに座って
西日の中の滑り台の上では
始まりかけた夏が
くるくると回っている

夜に向かっている
夕暮れの片隅で
ジャングルジムの天辺じゃ
出たがりの金 ....
この街は地図に載っているのに
どうして迷ってしまうんだろう


いつも見る夢のイメージで
飛び越えてみようとしたけれど
上手くいかないものだね
今日と明日の境界線は
思いのほか広い
 ....
空にはたくさんの色があった
傾いたその縁に支えられたのはいつだっけ
鉄塔が突き刺さった夕日
思い出せないほど前から続く
そんな夕暮れ


帰ろう
が口癖だった頃
いつも隣のあの人が
 ....
雨の日に
長靴履いて
出掛けると
街は水没していた

どこへ行っても
ざぶざぶと
音がついてくるので
大好きな傘を叩く雨音が
いつまでも聞こえてこない


大通り
だった場所 ....
お気に入りの本を
また読み終えた頃

窓の外が明るかったので
誘われて出掛けた


見慣れた景色の中で
繰り返している僕は
深く染まった緑の道に
違う景色を探している

繰り返 ....
その路線の終着駅は海沿いで
寂しい駅舎には
潮風が染み付いていた

流れている景色が
ゆっくりと落ち着いて
溶けていた車窓の奥で
海が空にゆれている

向かい側の席から
ゆっくりと ....
僕等は思いがけず忘れ物をしてしまう

それはひとつふたつ みっつよっつと
歩く振動でぽろぽろと零れて
最後には僕もぽろりと
なんて

雑踏の中で落としたものは
あちこちから持ち寄られた ....
寝室の窓を開けて
目の前の林の
緑色の香りを
一番に吸い込む

休日の朝の夢は
のんきな天気に溶けていった
笑えるものだったと思う

今ここにあるこんな普通を
今ここだけのものとし ....
曇り空だった
白い灯台は
空に混ざっていた

5月も終わりだというのに
南の端は寒かった
電線に海鳥がゆれる
風がびゅうっと 鳴った

こんな景色に
あなたを連れてこなくてよかった ....
ごうごうと響かせる飛行機と
大小不揃いの草むらの間
用途不明の建物が
誰かに忘れられてそこに居た

穴だらけの屋根はもう屋根じゃなく
その上でロケットみたいな煙突が出っ張っていて
いつか ....
からころと音のする
そんな欠片が散らばっていて
拾い上げると色とりどり
思い思いに光を反射している

広い砂浜
両手を広げても足りない
誰もいない静けさは
ただ波音を響かせる


 ....
海沿いに走る防砂林を抜けると
右手に岬が見える
あの岬へ行こう
いつか交わした約束みたいなものだった



続いてる道は防砂林の中を
くねくねと曲がって上って下りて
右手に見えない海 ....
薄曇の中途半端な昼下がりです


どうにかなるとつぶやいたあなたと
なんとかなると空を仰いだ僕と
いかがお過しでしょう
青混じりの雲は風に流れて
それでも僕等の真上です

少しずつ足 ....
ひらひらと
白い羽根が飛んでいた
どこから放れて
どこへ行くんだろう

緑一面の麦畑と
鉄塔に挟まれた空を
ゆれてゆれて飛んでいく
蝶々なのかもしれない

遠く遠く遠く
離れてい ....
Lily of the valleyさんの霜天さんおすすめリスト(75)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
そこに当てはまっていく、そのために- 霜天自由詩2604-9-7
ロールオーバー- 霜天自由詩804-9-6
記憶に並んで- 霜天自由詩1104-9-1
一足跳びに越えていく- 霜天自由詩604-8-29
ブルースカイ・ブルー- 霜天自由詩604-8-26
サウザンド- 霜天自由詩804-8-18
鏡面- 霜天自由詩704-8-14
円形世界に臨む- 霜天自由詩604-8-10
ゆるやかな直線- 霜天自由詩404-8-8
凪いだ8月- 霜天自由詩2504-8-5
あの空の話- 霜天自由詩1204-7-20
追い掛ける、空と朝と- 霜天自由詩704-7-14
ヘッドフォンの奥で- 霜天自由詩504-7-9
少年と自転車と雨の中- 霜天自由詩604-7-6
夏の引力- 霜天自由詩1004-6-29
流れ_零れ_落ちる- 霜天自由詩1004-6-25
忘れかけの公園のベンチで- 霜天自由詩904-6-24
空は僕で僕だった- 霜天自由詩804-6-15
安息- 霜天自由詩1104-6-13
世の中- 霜天自由詩404-6-7
散歩している- 霜天自由詩504-6-6
終点- 霜天自由詩604-6-4
忘れ物- 霜天自由詩404-6-3
ありふれている- 霜天自由詩704-5-31
南の端の灯台から- 霜天自由詩404-5-30
廃墟ロケット- 霜天自由詩804-5-26
からころ- 霜天自由詩2104-5-20
岬へ- 霜天自由詩904-5-16
曇のち晴の世界- 霜天自由詩1204-5-13
羽根- 霜天自由詩804-5-9

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